首相側近にも野望が見え隠れ

さらに、この2人の"光秀"を押しのけ「我こそは"女光秀"なり!」と意気込んでいるのが野田聖子・自民党総務会長(53)だ。

この野田氏、安倍政権の重要な一角を担いながらも、すでに反安倍は鮮明。
月刊誌『世界』6月号のインタビュー記事で、集団的自衛権の憲法解釈を変更する閣議決定に関し、〈拙速に議論を進めれば、党の意思決定機関の了承は得られない〉と、堂々と安倍首相を牽制(けんせい)したのだ。

「これが首相の逆鱗に触れ、9月の内閣改造での野田氏の総務会長解任は決定的となりました。対して、女性初の首相に並々ならぬ色気を見せる野田氏は、"今は首相と距離を取ったほうが得策"と判断。反省するどころか、安倍批判のトーンは上がる一方です」(野田氏に近い自民党若手議員)

彼女の後見人の古賀誠・元幹事長などは、すでに野田政権構想まで周囲にチラつかせ始めているという。

「古賀氏は岸田派を軸に反安倍勢力を結集。決起の日の到来を今や遅しと待ち構えています」(前同)

安倍政権に、さらなる難敵の登場もウワサされ始めた。
小泉進次郎・内閣府大臣政務官兼復興大臣政務官(33)の存在だ。

「巷では、進次郎氏は反原発の旗頭・父の小泉純一郎元首相と自分を内閣の一員として迎えてくれた安倍首相との間で板挟みになっていると言われています。ですが、すでに進次郎氏は反原発で腹が固まっているというのは、永田町の大方が見るところです」(政治評論家・本澤二郎氏)

その進次郎氏に、ここにきて「11月の福島知事選出馬」との仰天情報が、まことしやかに流れ始めた。

「なし崩し的に原発再稼働を進める安倍政権に疑問を感じた進次郎氏は、近い将来、反原発の父とともに決起するというんです。離党して福島県知事選出馬となっても、"復興に全力を尽くしたい"と主張すれば大義は成り立ちます」(進次郎氏に近い若手議員)

自民党のプリンスであり、安倍首相が最も敵に回したくないという政治家・進次郎氏が、"光秀"となって安倍首相の前に立ちはだかる日も、そう遠くはないのか。

一方、首相側近として逆臣たちを迎え撃つのが菅義偉・官房長官(65)だが、
「石破氏の幹事長権限を大幅に縮小して座敷牢(ろう)に閉じ込めたかと思えば、返す刀で寝業師・二階氏を衆院予算委員長に封じ込め。いまや、永田町随一の策士とまで言われる菅官房長官ですが、彼も"安倍首相が倒れたあとは俺が……"の野望が、チラホラ見え出したといいます」(前出・本澤氏)

政治評論家の安積明子氏が言う。
「安倍政権に減点要素はあるものの、対抗馬たちの明確な旗印が見当たりません。このままでは、安倍政権は意外に長期かも、の声も一方では囁かれています」

永田町・夏の陣――はたして"平成の明智光秀"として政治史に名を残すのは誰なのか!?

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