なんとも、ユニークな発想・形状の仮設屋外トイレが登場した。それが、機械部品販売会社「サカエ」(静岡県浜松市)がつくった「LOVE&PEEEE!」だ。ちなみに「PEE」とは英語で「おしっこ」の意味。シャレたネーミング……ということにしておこう。

「LOVE&PEEEE!」最大のウリは、男性4人が同時に用を足せること。「んっ?」と思うだろうが、ユニークはその構造で、1.5m四方の台の上に、高さ1.6mの壁を十字に設置。交差する4つの角それぞれに便器をつけている。つまり、十字の中央に向かって男4人が身を寄せ合い小用をするわけだ。「目が合って恥ずかしいのでは?」……という心配(?)はご無用。壁の中央の上にはカッパー色の小便小僧を立たせ、お互いの視線が絡まないよう工夫が施されている。効率性もさることながら、配慮も施された秀逸なトイレではないか。



開発のきっかけは、サカエの神谷紀彦社長がマラソン大会へ参加した時のこと。会場で見かけるトイレ前の行列とコースの端で立ち小便をする男性ランナーの姿を目の当たりにして、ランナーの不満を解消するとともに、マナー向上を目指すために「LOVE&PEEEE!」をつくったという。立ち小便を減らすことで、美観にも貢献する。3月には名古屋ウィメンズマラソンに試験展示したところ大好評で、マラソン大会に限らず、花火大会や野外ライブなど、さまざまなシーンで活躍するに違いない。
「お陰さまで、多岐に渡る大会主催者からお問い合わせをいただき、嬉しい悲鳴を上げています」(サカエ・広報担当)

「LOVE&PEEEE!」はレンタル商品で、荷降ろし・設置・回収・洗浄・保険・撤去込みで1台5万5000円(消費税・運賃は別)。成人男性1000人分(約315リットル)の尿が貯められるので、大きなイベントにも十分対応できる。トイレ前の長蛇の列をなくし、4倍速にする究極のトイレ。目の当たりにしたら、ぜひ試していただきたい。立ち小便、だめ、絶対!

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