データ予想 須田鷹雄
スタミナ重視ならSノブレス



小倉記念を予想する前に、まずは小倉芝2000メートルというコースそのものの傾向について紹介しておこう。

まず、サンデーサイレンス系がとにかく強い。今は単純に絶対数が多いということもあるが、産駒の着度数順に種牡馬を並べたら、上位はほとんどSS系になるし、1000万条件以上に限定すると特にその傾向は強くなる。

1800メートルと比べて2000メートル戦は前半が緩やかになることも多いので決め手が活きるのだろうが、だからといって上がりの速さだけでSS系が勝っているわけではない。

上位クラスではダンスインザダーク、ハーツクライ、ネオユニヴァースなど「2000メートル以上」に適性のある種牡馬の活躍が目立つ。SS系に限らず、スタミナの絶対量にやや余裕のある馬の活躍が多いのがこのコースの特徴でもある。

非SS系で唯一健闘しているのがキングカメハメハ。ただ、ほかのミスタープロスペクター系種牡馬は上位クラスになると厳しい。

もう一つ重要なのは、上位クラスにおいて逃げ馬が弱く、先行馬が強いということだ。2009年以降・1000万条件以上だと、逃げた馬は「12535」で回収率は単29%・複43%しかない。それに対してハナを譲って先行集団に位置した馬は複勝率が39・6%あり、回収率も単139%・複124%とかなり高い。

この傾向からすると、七夕賞で復活したとはいえ、△メイショウナルトは厳しい戦いを強いられるかもしれない。七夕賞では近走内容から他馬が警戒せず楽に行かせてくれたが、今回はマークがきつくなる。

それと逃げ馬不利の傾向が合わさるわけだし、この馬は走る気が切れてしまうとずるずると下がる可能性もある。

◎はサトノノブレス。相当に格上というイメージだが、4歳で収得賞金が半分になり2950万円。ローカルGⅢにも気軽に出られる立場だ。

2000メートルよりもっと長いところに適性があるかもしれない馬だが、先述したようにここはスタミナの余裕があったほうが良いコース。前走レース別成績で見ても七夕賞組の勝率・複勝率はそれほど高くなく、別路線から来た距離短縮組がけっこう活躍している。

○はラストインパクト。この馬もスタミナに余裕がある馬だし、小倉競馬場との相性も良い。スタートで失敗しなければ勝ち負けだろうし、◎ともども休み明けの不安はない。


本日の新着記事を読む