阿部慎之助や内海哲也といった投打の主力が不調の中、原辰徳監督のキレのある采配で首位を走る巨人。「原監督も今年で監督生活通算11年。V9を達成した川上哲治監督や長嶋茂雄終身名誉監督に並ぶ長期政権だが、"さすが心身ともに疲れた"と、父親の貢さん(故人)に漏らしていたそうだ」(ベテラン記者)

いよいよ後継者問題がクローズアップされてきたが、関係者の間で一致している「次」は松井秀喜氏(40)。松井氏は今年2月の春季キャンプでは臨時コーチも務めている。

「キャンプ中は3万7000人ものファンが詰めかけるなど、改めて松井人気のすさまじさを見せつけられました」(スポーツ紙記者)

巨人としても、人気、実績ともに申し分のない松井氏はぜひとも監督に就いてもらいたい人材だ。

「コーチ経験のない松井がいきなり監督になるのは現実的ではない。そこで今シーズンから原監督の下でコーチに就任し、そこで帝王学を学び数年後には監督就任という青写真を、球団首脳は描いていたようですが……」(巨人番記者)

春季キャンプ後、そのまま原内閣にコーチとして入閣というルートを敷いていたものの、松井氏はこれを固辞。この事態には球団首脳も慌てふためいたという。

「実は松井だけではなく、高橋由伸と阿部慎之助にも巨人監督への約束手形が与えられているんだとか。2人とも5年も10年も現役を続けるわけにもいかず、後がつかえていると言ったら語弊がありますが、巨人としては松井にはっきりしてほしい。今秋のキャンプで、松井を正式にコーチとして招聘(しょうへい)したいところですね」(前同)

松井氏の説得には恩師も動いていた。

「昨年の国民栄誉賞受賞式の後、長嶋終身名誉監督と松井が会食の場を持ったそうだ。当然、その席でも"早く帰ってこい"という説得があったようだが、確約は取れなかったようだ」(前出・ベテラン記者)

松井氏に近い関係者はこう話す。

「あれほど野球を愛した男が、このままグラウンドの外で隠居生活を続けるなんてありえないよ。悪く言えば優柔不断と取られかねないけれど、責任感の強い男だからね。今は指導者の道に進む覚悟を徐々に固めている時期なんじゃないか」

進路を巡って周囲が右往左往。まさに映画を地でいくゴジラの宿命か!?

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