『恐怖の心霊報告書』読者投稿1 天井裏に住んでいた女の画像
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台所にもんぺ姿の見知らぬ老婆が!

父の生家……祖父母が暮らす家はたいへんな田舎にある。どれくらい田舎というと、最寄り駅から乗り合いバスに乗ること1時間半。さらに、停留所で降りてから40分もの距離を歩かなければならないのだ。

しかも歩いている途中には、村唯一の商店が1軒あるだけ。街灯などない田畑の中に道が続いているようなところなのだ。

都会で生まれ育った僕にとって、こうした田舎は楽しい場所である。夏休みのたびに泊りがけで遊びに行ったものだ。

しかし、中学2年の夏を境に祖父母の家から足が遠のいた。

いま思えば明治時代に建てられたという、あの家ではおかしいと感じるコトが多かった。

夜、祖父母と食事をしている最中に、誰もいない隣室で、

バキッ! ビシッ!!

たびたびこんなラップ音が聞こえてきた。恐がる僕に対して祖父母は、
「ご先祖様が来たことを知らせてくれとるんじゃ」
と平然としていた。

また、深夜に水を飲むため台所へ行くと、もんぺ姿の見知らぬ老婆が正座をしていた。気になったので、
「おばあさん、なにしてるの?」
と声をかけたが、まったく反応せず、突然、目の前から消えてしまった。このときは驚きのあまり、慌てて祖父の布団に潜り込んだものだ。

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