40代からリスク増大!? 知っておくべき『眼病』の真実の画像
40代からリスク増大!? 知っておくべき『眼病』の真実の画像

体力の衰えを感じ始める中高年は、病気のリスクが高まる世代でもある。普段から健康に気を遣っている人でも、意外と軽視しがちなのが「目」に関する病気だ。

実は、目には加齢が原因で発症する様々な眼病があり、放置して重症化すると失明する恐れまであるのだ。「最近目が疲れやすい」「視力が低下した気がする」。そのサインは、もしかすると重大な眼病の初期症状かもしれない。

ここでは中高年にリスクの高い眼病とその症状をまとめてみた。眼病の知識をしっかり身につけて、早期にケアすることで大切な目を病から守ろう。



■加齢性黄斑変性症
アメリカでは失明原因1位!? 男性に特に多い眼病


加齢によって、網膜の中心部にある黄斑に異常な変化がおこり、物が歪んで見えたり、中心部がぼやけるなどの症状が現れる。進行すると見えづらい範囲が拡大したり、視力が低下。放置すると視力は0.1以下になってしまうことも。
アメリカでは失明原因の1位になっている恐ろしい眼病なのだ。生活様式の欧米化にともない日本でも発症者は急増中。なお、この眼病は男性の発症率が高く、女性の約2倍の発症率がある。治療法には、レーザー治療、薬物治療、放射線治療などがあるが、根本的な治療法はまだ確立されていない。


■緑内障
自覚症状が現れにくい中高年の大敵


眼圧上昇にともなう視神経の異常により、視野や視力に障害を起こして、少しずつ見える範囲が狭くなっていく病気。だが、進行はかなり遅く、なかなか自覚症状が現れないため、異常に気づいた際には症状が重篤化していることも少なくない。
40歳以上の日本人の20人に1人の割合で患う眼病で、国内における失明原因の第1位にもなっている。
失明という恐ろしいリスクを回避するには、早期発見・早期治療が何より効果的で、眼圧検査などを定期的に受けることが重要だ。緑内障によって一度損なわれた視神経は回復できないため、治療法は進行を遅らせることが中心になる。


■網膜剥離・網膜裂孔
実は加齢によって起こりやすい!?


眼球の内側にある網膜に穴や裂け目ができることを網膜裂孔、その裂孔の部分から網膜がはがれてしまうことを網膜剥離という。
視力が低下してしまう病気で、網膜が一度剥離してしまうと、手術を行って治療しないと失明に至る危険な眼病である。
網膜剥離というと、物理的なショックでの発症のイメージが強いが、実は加齢によって硝子体が変化を起こすことが最も多い要因だといわれている。
痛みはないので気付きにくいが、裂孔の段階で「飛蚊症」が現れることがある。何かを見ている時、視界に黒い虫のようなものが動いて見えるようなら、すぐに受診をオススメする。


■網膜中心静脈閉塞症
メタボは特に注意!? 目の心筋梗塞


網膜の静脈が詰まって出血やむくみをおこす、いわば「眼の心筋梗塞」。高コレステロール、糖尿病などによる動脈硬化や高血圧が要因といわれている。
症状は“急激な”視力低下や視野傷害で、これは網膜の血流が止まると1~2時間で網膜全体が死んでしまうため。程度によっては視力が回復しないことも少なくない。
この病気は40歳以上の特に男性に発症する例が多いようだ。


■白内障
老化現象が引き起こす眼病


目の水晶体が白く濁ってくることで、物が見えにくくなる病気。視界がかすんだり、物が二重に見えたり、光が眩しく感じるなどの症状が現れる。
その大半の原因は加齢によるもので、早いと30代から発症するケースもある。50代になると約半数が発症していると言われている。初期の段階なら点眼薬で進行を遅らせることが可能だが、症状が進むと手術が必要になるケースが多い。



加齢による目の老化が要因となる眼病には、完治が難しいものも少なくない。これらを予防するためには、食生活や運動不足の改善、目に良いとされるサプリ摂取でのケアなどが効果的とされている。そして定期的に眼科検診を受けて、早期発見することが何より重要だ。

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