隣室から喋り声と何かを燃やす臭いが!

部屋に入ってスーツとワイシャツをハンガーにかけたところで、布団に倒れ込んで眠りについたのですが……。隣の部屋から聞こえてくる喋り声と臭いで目を覚ましました。

話の内容までは聞き取れないけど、どうやら4~5人いるようです。ベニヤ板1枚で仕切ったような薄い壁ですから、喋り声や臭いが入ってくることも承知してます。が、今の時刻は深夜3時半過ぎ。非常識です!

そう思いましたが、隣人とのトラブルは避けたいものです。それに今日はたまたま友達が集まって、話が尽きないのかもしれない。そのうち静かになるだろう、と放っておいたところ15分ほどして喋り声は止みました。

しかし、それは1回だけではありませんでした。毎回、同じ時刻に隣室の喋り声で目が覚めるのです。さすがに5回目ともなると我慢できません。

コン、コン!
優しく壁を叩きましたが、喋り声は止まりません。気づかないはずはない、無視か……と、
どんっ!

今度はカを込めて壁を叩きましたが、それでも喋り声は止まりません。そこで直接文句を言おうと、廊下に出てドアをノックしましたが応答がありません。頭に血が上った勢いでドアノブに手をかげると、静かにドアが開きました。が、誰もいません。空き部屋です。

自分の部屋は廊下の1番奥。角部屋なので隣室は1つだけです。狐につままれたような気分のまま自室のドアを開けようとしたとき、全身が硬直しました。

先ほどまでの喋り声が、自分の部屋のドアの向こうから聞こえてくるではありませんか。

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