Facebook上での個人情報漏洩については以前でも本サイトで注意を呼びかけたが(過去記事)、最近になって、また別の手法が騒ぎになっている。それが「絶対に許さない」系だ。
手法は興味を引きそうな記事リンクを投稿し、それを見ようとした人にアプリをダウンロードさせ、その条件として個人情報が吸い取るというもの。やり方こそ従来のものと変わらないが、記事内容がちょっと違う。今回は実際に起きた、盲導犬が刺された事件を使っていた。盲導犬はなにがあっても声をあげないよう訓練されているため、刺されながらもジッと耐えていた、という内容だ。そしてそこにつけられたキャッチは「拡散希望! 絶対に許せない!」というもの。要するに人々の善意の心を利用し、シェアを促しているのだ。そしてこの記事を見ようとすれば、当然のように以下のアラートがあらわれる。



ここでオーケーすれば、さまざまな情報が吸い取られる。今回の記事ではシェアが数千を数えているが、要するにそれだけの数の個人情報が吸い取られたということだ。それらはもちろん名簿業者に売られていくことになる。
問題点はいろいろある。もちろんこのやり方で情報を集めている業者は倫理にかけているかもしれないが、残念ながら情報提供の承諾を求めている時点で、悪徳ということはできない。彼らはあくまでFacebookの仕様を上手く利用しているにすぎないのだ。

ちなみに今回の元記事では盲導犬はなにがあっても声をあげないよう訓練されていると書かれていたが、全日本盲導犬使用者の会によると、そのような訓練はされていないとのこと。そしてこのような情報が広まったことにより、記事の事件の模倣犯が出現しているという。シェアをした人間は、個人情報を吸い取られたあげく、間違った情報を広めていたのである。何度でも書こう。Facebookでシェアをする際には、くれぐれもアラートをよく読むようにするべきだ。

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