テニスの錦織が全米オープンで準優勝、田中将大のヤンキースでの活躍&復帰など、日本人が海外で活躍する嬉しい風景。

皆さまにお伝えしたいのは「プロレス」も頑張っているということだ。

そもそもあのジャイアント馬場は若手時代の1960年代にアメリカでブレイクした。野茂英雄、イチロー、松井秀喜よりも先にメジャーでスーパースターになったのだ。稼ぎも天文学的な数字だったという。

そんな日本プロレス界から、また海の向こうでブレイクしそうな逸材がいる。ノアを退団しアメリカに旅立ったKENTAだ。

ファン注目のなか、9月11日(日本時間12日)、世界最大のメジャー団体「WWE」でデビューを果たした。KENTAの技量はもう日本のファンなら知っている。アメリカのファンを虜にするのは時間の問題だ。それより皆が注目したのが新リングネームだ。

「ヒデオ・イタミ」と発表された。

なぜ新リングネーム? プロレスを知らない人にわかりやすく説明すると「エンタの神様」を思い出してほしい。2000年代のお笑いブームをけん引した日本テレビの「エンタの神様」。あの番組のターゲットは濃いお笑いファンではなく土曜夜に自宅でくつろいでいる一般の人々だった。

そこで番組側は各地のライブを見て回り「これは」と思う芸人に声をかけ、番組でデビューさせた。その際、今までの芸名や芸風を番組独自のものに変え「メジャーデビュー」させた芸人が少なくなかった。世界最大のプロレス団体「WWE」に入るとはそういうことなのだ。 「郷に入らば郷に従え」。

KENTAは「覆面もオカマもOK。名前も”TOYOTA“や”TANAKA“に変わってもいい。何でもやる」と言っていた。

そして発表されたエンタの神様、いや、WWEでの新リングネームが「ヒデオ・イタミ」だったのだ。

プロレスファンの真骨頂はここからだ。「ヒデオ・イタミ」の名前の由来を考えるだけで大盛り上がりなのである。まず「ヒデオ」は「野茂英雄の英雄から」というのが確定っぽい。問題は「イタミ」だ。さまざまな推測がある。説をあげていこう。


①映画監督の伊丹十三氏から説。


②7月12日にWWEと公開契約を大阪公演でおこなったので、大阪空港=伊丹空港。つまり伊丹説。


③全米を驚かす活躍を見せている田中将大の出身地である兵庫県伊丹市から説。


④激しいファイトスタイルを「痛み」という響きに投影した説。


いま、週刊プロレスを含め、言われているのが上記の説だ。ここで大事なのはどれが正解か不正解かではなく「推測や想像が楽しい」ことである。これぞプロレスファンの醍醐味。何が「真実」なんて知らない。でも真実に近づこうとワイワイやるのが最高の楽しみなのである。
中には「伊丹明」説を唱える人もいる。日系アメリカ人二世のアメリカ陸軍軍人で、陸軍情報部に勤務し、日本軍の軍事暗号を解読する任務を請け負った人物だ。

ああ、想像する自由。最高ではないか。

私がある筋から聞いた話だと(この表現がもうプロレス的だが)、どうやら「激しいファイトスタイルを「痛み」という響きに投影した説」が濃厚らしい。WWEの首脳陣には「ペイン=痛み(伊丹)」というワードがしっくりきたというのだ。もちろん由来は公式発表されてないのでこれもあくまで説にすぎないが。

情報を楽しむ、想像する。正解をアホみたいにすぐに求めない。

世の中がギスギスしてるので、プロレスファンが「余裕」を独占させてもらいます。

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