安倍首相の"ドヤ顔"が浮かんできそうな内閣改造と党役員人事の発表だった。

主要ポストは"お友達"が続投。人気重視で女性5人を登用する一方、煩雑な仕事が多い党三役には大先輩の谷垣禎一幹事長、二階俊博総務会長の強力布陣。

長年のライバル石破茂氏の閣内封じ込めにも成功し、「第二次安倍改造内閣には死角なし」(官邸筋)――。

では、政権交代を目指すべき野党の動きはどうか?

野党の選対幹部が言う。「安倍内閣を倒すには、強力な再編野党ができるか、景気が急速に悪化するかの2つしかない。政局がどうなるかは、野党再編と景気の動向にかかっています」

景気は神のみぞ知る。となれば、対抗できる勢力作りしかないわけだが、これがどうにも……。

まず、"壊し屋"小沢一郎・生活の党代表。

「9月初め、韓国・ソウルで党研修を行い、現地の議員と交流するなど、"安倍首相と違う日本の政治家"をアピールしました。でも、盛り上がらず、報道もなされず、意気が上がらなかった」(衆院議員秘書)

マスコミを日夜にぎわせていた"剛腕"の存在感はどこへ。

当の小沢氏は、「野党再編より選挙協力のほうがいい。一本化すれば、自民に勝てる。選挙が近づけば俺の出番がまた来る」と漏らしたとか。

だが、「果報は寝て待つ、というより、やることがないフテ寝状態」(政治部デスク)という辛辣(しんらつ)な声も。

他方、「日本維新の会」の橋下徹代表は足踏み状態。

江田憲司氏率いる「結(ゆ)いの党」との合流をステップに、民主党の前原誠司、細野豪志両グループ、さらに自民党の一部を糾合し、反安倍勢力を作ると言われてきたが、その気は薄れている模様。

結いの党幹部が言う。

「橋下さんには国会議員になってほしい。だが今、彼の頭の中には大阪都構想しかない。議会少数派の現状では実現不可能なのに、意地になっているんです。来年3月の地方選挙で維新の議員を増やすことを考え、結いの党との合流を来年4月以降に持ち越しに。それまで、新党結成の賞味期限が持つかどうか……」

また、政府が取り組んでいる北朝鮮の拉致問題に、延髄斬りを食らわせたのが「次世代の党」のアントニオ猪木議員。

今月初めに平壌で「プロレス興行」を開催。だが、喜んでいたのは現地の子どもたちだけで、大人の反応はすこぶる冷たかったという。

「8月に外国特派員協会で北朝鮮についての講演をした折も、外国人記者の評価はイマイチ。壇上から"元気ですか~"と叫び、最後、"お約束だから"と外国人に〝ダァ~!"を強要。完全に色物扱いでした」(全国紙政治部デスク)

政権奪還ははるか彼方?

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