「もう"あ党"でも"い党"でも"う党"でも、なんでもいい。面倒臭い!」

9月9日、"喧嘩師"橋下徹節が久々に炸裂した。

「日本維新の会と結いの党を合併させて作る新党の名称が、揉めに揉めました。9月21日の結党大会を無事に迎えられるかどうかすら、不安視されていましたね」(全国紙在阪記者)

維新側の「維新の会」「日本維新の党」という案に対し、江田憲司・結いの党代表は「まったく新しい名称ではない」と、苛立ちも露わに応戦。

グズグズ言うなとばかり、橋下氏がブチ切れたのが冒頭の言葉だ。

結局、江田氏が折れる形で「維新の党」に決まったが、それにしても、この合併話は全然、うまくいっておらず、ギクシャクの連続だという。

そもそも2人の政策、方針はてんでバラバラだ。「維新」の議員が言う。

「橋下さんは安倍政権と協調路線。安倍首相、菅官房長官とは独自のパイプを築いています。一方の江田さんは、対決路線。行政改革、原発、社会保障などで、自民党とは異なる政策を打ち出し、政権交代を目指すのが彼のやり方です」(前同)

なぜ、こうまで違うのか。加えて、合流後のビジョンにもズレがある。

「江田さんは民主党を巻き込む形での野党再編を考えていますが、橋下さんは"公務員労組が支持する民主党とは手を組めない"と言っています」(同)

そればかりか、新党結成となれば、最初の与野党対決となるであろう、年内の安倍首相の"消費税率引き上げ"判断についても、意見は割れている。

「江田氏は増税に大反対。"自民党は既得権益の塊で、消費税を上げるよりも、政府の無駄を削るほうが先"という考え方です。他方、橋下氏はアップした分を地方(大阪)に回してもらいたい立場。"消費税の引き上げには絶対に反対"とは言えないんです」(同)

ことごとく江田氏と対立する橋下氏。この"結婚"の前途が思いやられるが、気になるのが、この"口論"での橋下氏の主張だ。

「ポピュリズムの権化」(全国紙デスク)との評もある彼らしくないような気がするがそこには"裏"があるという。

「周知のとおり、橋下氏にとって喫緊の課題は大阪都構想。安倍首相や菅官房長官に対して、"新党として国政では対決しますが、それとは別に大阪都では協力してください"という二枚舌で、巧みに要望を突きつけるわけです」(前出・在阪記者)

昨年は「慰安婦発言」など、舌禍事件で崖っ縁に立たされていた橋下氏。

実にしたたかに"次の一手"を打っていたというのだ。

とはいえ、始まる前からゴタゴタ続きの新党結成。はたして、どうなる?

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