この間のiPhone6の発売で、アップルストアの前に長蛇の列ができたことは記憶に新しいところ。今やiPhoneを含むスマホの普及率は54.7%(内閣府消費動向調査・2014年3月実施)となり、実に日本人の半数以上がスマホを持っていることになります。

スマホヘビーユーザーの疾患として、今後増える可能性が高いと言われている「ド・ケルバン病」をご存知でしょうか?

イカつい名前のこの疾患は、ひとことで言ってしまえば親指のつね根の腱鞘炎で、スマホの使い過ぎが原因となっています。

ド・ケルバン病は、親指の付け根にある腱鞘に腫れや損傷が起こり、親指を広げたり動かしたりすると激痛が走るようになるものです。酷くなると親指が全く動かせなくなり、その結果として親指の可動域が小さくなってしまうこともあり得ます。元来は妊娠出産期の女性や更年期の女性、細かい手仕事の人特有の疾患とされていました。

治療は症状の重さによって2つに分かれます。まずは保存的療法。ギブスなどで2~3週間患部を固定し、注射で腫れや痛みを抑えます。それで治らなければ、第2段階の手術に進むことになります。手術時間は約10分ですが、締め付けている腱鞘を切開しなければなりません。

スマホ操作では、操作の大部分を右もしくは左の親指が担っています。ド・ケルバン病は今後、誰がなってもおかしくない国民病となる可能性もあるのです。

ご自身がド・ケルバン病かどうか判断するには、手首を直角に曲げて親指を伸ばした時に痛みを感じるかを調べます。

もしも痛みを感じるようなら、スマホの操作時に両手を使い、親指への負担を減らすように心がけましょう。痛みが継続する場合は、我慢せず整形外科へ行くことをオススメします。

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