当時を懐かしく思い出す往年の名女優から、今をときめく若手美女まで。百花繚乱咲き誇る朝の顔をプレイバック!

「"じぇじぇじぇ"が流行語大賞にまでなった『あまちゃん』(2013年)や、全話平均視聴率が11年ぶりに22%を超えた『ごちそうさん』(同年)に、数字的にも内容的にも、十分に匹敵する傑作になりましたね」(テレビ誌記者)

その作品とは、今週27日の土曜日をもって最終回を迎える、NHK朝の連続テレビ小説(以下朝ドラ)『花子とアン』のこと。

今から50年以上前、1961年放送の『娘と私』から数えて、記念すべき90作品目の朝ドラにあたる。

そこで、『花子とアン』の終了を目前に控えたこのタイミングで、本誌は、読者300人の皆さんに緊急アンケートを実施!

「あなたが選ぶ、歴代の朝ドラに主演した思い出の女優は誰か?」をリサーチした。

記憶に新しい作品のアノ人から往年の名女優まで、まさに、日本を代表する女優たちの名前が勢ぞろいといったところだ。

まず、注目の『花子とアン』の吉高由里子(26)はと言えば、第6位に堂々のランクイン。

それまでは、奔放で自由気ままな、"不思議ちゃん"キャラで認知されていたが、朝ドラに出演することによって、新境地を開拓。

新しいファンを獲得し、女優として一皮むけた。

芸能評論家の平林雄一氏も、そんな彼女の魅力をこう語る。

「ややネジが外れているところがいいんでしょうね。初主演となった映画『蛇にピアス』(08年)でも、監督に自ら脱ぐことを進言したそうですから。もともと思い切りがいいんです」

『花子とアン』の大ヒットで、吉高の価値は赤丸急上昇。本人は「年内は休みたい」と言っているようだが、当然、ドラマのオファーが殺到しているようだ。

ちなみに、『花子とアン』には、来年の朝ドラ『まれ』の主役となる土屋太鳳(たお)(19)も吉高の妹役で出演している。

「朝ドラの現場は、基本的には"新人女優の登竜門"の意味合いが強く、ここで鍛えられた多くの女優さんが大女優として羽ばたいていくケースが多いんです」(前出・テレビ誌記者)

芸能評論家の小松克彦氏は、その現場を仕切るNHKの手腕を褒める。

「NHKは、昇り調子の若い生き生きした女優さんを上手く使いますよねえ」

そのような形で大ブレイクを果たしたのが、栄えある1位に輝いた松嶋菜々子(40)。

キャンギャル出身、当時22歳のスレンダーな松嶋は、『ひまわり』(96年)で、長身の美人弁護士を演じた。

「その後も、色気で売ることもなく、教師役や医者役で女優路線をひた進み、俳優のダンナ(反町隆史)を見つけては、子どももでき、CMにも出て順風満帆。そういう人生を朝ドラの成功でつかんだということなんだね」(前出・小松氏)

続く2位、『純ちゃんの応援歌』(89年)の山口智子(49)も、同じくキャンギャル出身ながら、モンペ姿で旅館の女将を熱演。

実は彼女の実家は栃木市の老舗旅館で、母親が女将さんである。95年の唐沢寿明との結婚以降は、CM以外の仕事を極力抑え、露出を制限している。

「トレンディ・ドラマの女王は懐かしいねえ。90年代は、ホントよくドラマに出てたから印象深い。最近見ないから、自分の中の山口智子はあの頃のままのイメージです」(製造業= 53)

同じように、結婚後、女優業をグッとセーブしているのが、14位『ひらり』(92年)の石田ひかり(42)と21位『春よ、来い』(94年)の安田成美(47)。

もっとも石田は『だんだん』(08年)で、安田は『てっぱん』(10年)で、それぞれ主人公の母親役で朝ドラに再登場している。

「石田ひかりは『あまちゃん』にも出てたよね。すっかり大人になって、『ひらり』の頃が懐かしくなりました」(公務員= 46)

女優たるもの、結婚したからといって引退する必要はない。

そう、離婚さえも芸の肥やしに過ぎない。

その意味で"あっぱれ"なのは、17位『水色の時』(75年)の大竹しのぶ(57)だろう。弾ける笑顔がまぶしい彼女は、当時17歳。にもかかわらず、すでに女優として
完成していた。2度の結婚・離婚を経て、さらになお、女優としての輝きを増し続けている。

輝きを放ち続ける、と言えば、3位『おしん』(83年)の田中裕子(59)や、相変わらずミステリアスな魅力を振りまく12位『ロマンス』(84年)の樋口可南子(55)ら、熟女たちの名も忘れてはならない。

「田中は79年の朝ドラ『マー姉ちゃん』で、『サザエさん』の原作者・長谷川町子役を演じ、ブレイク。4年後に、あの『おしん』の青春時代を演じて、その地位を不動のものにしたんです」(前同)

女性が主人公である作品が続いていた朝ドラで久々の男性主人公の作品となった『ロマンス』。

その頃のイメージも今は昔、すっかりソフトバンクのCMの「白戸家のお母さん」のイメージが強くなっている樋口だが、「何と言っても驚いたのは、ヘアヌード写真集(91年、篠山紀信撮影)を出したことだよ!あれは発売してすぐ買ったもん。でも、今も和服姿が色っぽくていいよね」(運送業=51) と、根強い人気を博している。

結婚せずに、女優一筋なのが5位『君の名は』(91年)の鈴木京香(46)。

「朝ドラに、しかも戦後の男女の純情ドラマなのに、あんなにエロい女優さんを起用していいのか!と画面に向かって怒鳴ってましたよ(笑)」(小松氏)

4位『てるてる家族』(03年)の石原さとみ(27)も、年を経るごとに妖艶さが増してきた。

「『てるてる家族』に出た10年前の純粋無垢な姿からは想像できないほど、今の"ナマコ唇"がエロい!」(農業= 63)

さて、冒頭の吉高もそうだが、近年の朝ドラでは、新人にこだわらず、すでに実績のある女優をキャスティングし、隠れた魅力を引き出すことで、女優としての覚醒を促すケースが増えている。

その典型例が、10位『梅ちゃん先生』(12年)の堀北真希(25)だ。

「ホマキは『梅ちゃん先生』を見るまで知らなかったけど、あの女医姿を見て一気に好きになりました。清潔感があっていい女優だなって」(メーカー勤務= 57)

小松氏は、11位『あすか』(99年)の竹内結子( 34)もこのタイプだと言う。

「京都の和菓子屋の話で、内容はさほどでもないけど、彼女がこれによって大ブレイクしたなあということだけは、よく覚えていますよ」

13位『カーネーション』(11年)の尾野真千子(32)も、本当の意味でブレイクしたのも朝ドラがきっかけだ。

「97年のデビュー映画『萌の朱雀』から海外の映画賞を獲得するなど、実力派女優として知る人ぞ知る存在でしたが、朝ドラで全国的な知名度を得た。飾らず自然体な彼女は、今ではあちこちで引っ張りだこです」(スポーツ紙記者)

『あまちゃん』人気を引き継いだ高視聴率で話題を呼んだ16位『ごちそうさん』の(28)も、ブレイクスルー組の一人。

「渡辺謙の娘ってことは知ってたけど、正直、それ以上は知らなくて、朝ドラで初めて見ていいなって思った。最近はよくドラマに出てるけど、彼女いい演技するよね。応援してます」(鉄道会社勤務= 43)

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