プロ野球とは夢を与えるスポーツ――しかし、選手を育て上げるはずの二軍内で信じたくないトラブルが!

佐伯貴弘・中日二軍監督(44)が、育成ドラフトで入団したルーキーの橋爪大佑選手(22)に暴力を振るい、入院させてしまった――本誌9月8日号で報じた、中日ドラゴンズにおける暴力事件のあらましだ。

だが、実はこの事件、もう一人、別の被害者がいたことが判明した。

「橋爪と同じ大阪商業大学(大商大)卒のルーキー・桂依央利(かつらいおり)捕手です。実は、佐伯監督が橋爪より先に手を出したのは桂なんですよ。5月17日の広島との二軍公式戦で、桂は2回と4回、ともに1アウト・ランナーありの場面で、二度ともゲッツーに終わってしまった。桂は試合後、相手選手が盗塁した際に"声出し"をしなかった橋爪とともに、佐伯監督に呼び出された。実は監督は2人と同じ大商大OB。後輩たちを怒鳴って説教するうち、"俺は今から先輩として殴るからな!"と言って、まず桂に手を出してしまったと言います」(中日球団関係者)

続けて被害に遭ったのが、監督の言葉を受け、神妙な顔で「ハイ、ハイ」と返事をしていた橋爪選手だった。

「何が気に入らなかったのか、"お前の『ハイ』は何だ!"と、ものすごいビンタが何発も飛んだ。"声出し"を忘れたこともありますが、桂が殴られたとばっちりを食った、というのが真相のようです」(前同)

結果、橋爪選手は病院送りになってしまったという。

「橋爪は大きなショックを受けて……。ケガをしたというより、心にダメージを受けて3週間もの入院を余儀なくされた。彼は優しい性格ですからね……」(同)

もともと熱血派で知られる佐伯監督。母校の後輩相手に思わず出た"愛のムチ"だったのか……。

「確かに就任直後から、佐伯監督は"チームを強くしたい"と燃えていたんです。"自分は後悔を持ってユニフォームを脱いだ。だからファーム(二軍)の選手は辞めるにしてもトコトン練習したうえで、納得して辞めてほしい"と言っていた。その気持ちは本当だと思いますが、指導が独りよがりというか……。今、チームはガタガタですよ」(スポーツ紙中日担当記者)

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