手打ちをしたのに、もう反目?
と、永田町でもっぱらなのが、安倍晋三首相と石破茂地方創生担当相。

石破氏がやってくれた。
それは突然のことだった。
「自民党議員で作る派閥"無派閥連絡会"に、9月30日付で入会し、10月2日には顧問に就任。実質上の"石破派"の立ち上げで、安倍首相に反旗を翻したんです」(自民党番記者)

いったい、何が起こったのか。

先日の内閣改造で、新設の安保担当相への就任を要請されるも、これを拒否した石破氏。すわ"石破の乱"かと騒がれたが、話し合いの結果、和解し、現ポストに落ち着いた。
というのも、安倍首相の差し出した"エサ"が理由だという。

「閣内での"序列2位"、つまり、"ポスト安倍"という人参をブラ下げました。安倍さんが降りたら、石破氏が首相の座に就くわけです。実際、臨時国会を見ても、首相の向かって右隣りの序列2位の席に座っています」(前同)

むろん、これは官邸が仕掛けた巧妙なワナ。
口約束で総理大臣になれるほど、世の中は甘くないという。

「安倍首相が退任するとき、石破氏も"連帯責任"という名目で閣外へ追いやる、という官邸サイドの目論見に、ようやく彼も気づいたのでしょう」
こう言うのは、ベテラン政治記者。

だからこそ自派を立ち上げ、来年9月の自民党総裁選へ向けて、約1年間、365日をかけた"安倍首相殺し復讐計画"を進めているというのだ。

「2012年の総裁選で闘った安倍氏と石破氏ですが、第1回投票では199票対141票で、石破氏が勝利。国会議員のみによる決選投票で、安倍氏が逆転勝利を収め、現在のポジションを勝ち得ましたが、地方票では石破氏が圧倒的人気です。今また真っ向から両者がぶつかれば、どちらが勝つかわかりません」(前同)

それもそのはず。石破氏の好感度は高い。
メディア露出も怠らず、テレビに雑誌に出演しては、ソフトな口調で持論をブチ撒ける。
とにかくマメだ。

加えて、講演会も頻繁に開催し、九州は宮崎、四国は徳島へと日本列島を東奔西走。
「これから福島県知事選、沖縄県知事選、来年の統一地方選と、地方が政界の"主役"になってきます。そのタイミングで石破さんは、さらに各地域に食い込んでいくでしょう」(前出・番記者)

根回しも忘れない。
「引退した現在も絶大な影響力を持つ"長老"青木幹雄元参院議員会長、森喜朗元首相、古賀誠元幹事長らも石破氏と急接近し、彼をベタ褒めしています」(前同)

マメ男の勝利、なるか?

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