中国軍幹部が絶句した実力!!

山頂付近を中心に御嶽山を覆う火山灰の影響は深刻で、行方不明者の捜索に当たる隊員は下手をすると首まで埋まってしまう。
「標高3000メートル付近での捜索は、酸素が薄いため高山病にかかる。低酸素症や体感温度は氷点下ですから、低体温で警察や消防では活動できなくなる隊員が続出しています。自衛隊でも一部後続部隊の中には、こうした症状を訴える隊員がいたようです」(前出・記者)

ただ、第13普通科の面々はびくともしなかった。
「やはり、山岳レンジャーですよ。日本の国土の3分の2は山地。敵国のゲリラやテロ集団が、こうした山間部にこもって破壊工作を行う危険は高い。その際に、山岳レンジャーのような山間部での戦闘のスペシャリストは必要不可欠でしょう」(菊池氏)
彼らには有毒ガスという"難敵"も存在する。
「実は、マスクをしての活動はかなり苦しいんです。通常の3倍は疲労するでしょうね。その中で、皆で縄張りをしたエリアをしらみつぶしに整然と捜索する姿は自衛隊ならではですよ」(元レンジャー助教)

派遣期間が長期化し、あれだけの人員を投入しているため、 「レンジャー隊員だけではなく、一般の隊員も現場に入っているはず。自衛隊は平均レベルでも、世界標準を大きく超えている」(前同)というから凄い。事実、各国の軍関係者は自衛隊が災害派遣で出動するたびに、その様子を注視しているという。「災害派遣で用いられる技術は"戦技"の応用です。プロが見れば一発で、その軍隊の実力がわかるからです」(黒鉦氏)
東日本大震災での自衛隊の活動を目の当たりにした中国軍幹部は、 「自衛隊の実力に絶句していた」(古是氏) という。

「米本土での実弾演習でのこと。自衛隊の放つ砲弾が百発百中なので、米軍の将校に"お前たちは特殊部隊を連れて来たのか?"と聞かれたことがあります。参加していたのは一般の特科(砲兵)部隊でした。米海兵隊との共同訓練後の交流会では、米兵が酒を飲みながら"お前らはグレートだ。アメリカは最高のバディ(同盟国)を持った"と言ってきたので驚きました。ただ、僕らはそれぞれ課題も感じていたし、特別なことをした意識はありませんでした」(元レンジャー助教)

たゆまぬ日々の訓練が、世界最高レベルの実力を築き上げたのだ――。

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