生活の知恵と信じてきたものが実は死を招きかねない……。そんな驚愕の真実をよく知って、健康維持に役立てよう!

年を重ねると、若い頃のように"一晩寝れば体力が回復!"といかなくなるのは、本誌の熟年読者にとっての大きな悩みではないだろうか。
そのため、さまざまな健康法を取り入れては実践しているという方も多いかもしれないが、なかにはあまり意味がないものや、逆に、やりすぎると健康を害するものもあるという。
「今年4月に日本人間ドック学会が発表した高血圧の新基準に世間は大きな衝撃を受けました。というのも、それまで高血圧とされてきた数値が実は健康にさして問題ないという発表だったからです。しかし、現代の医学は日々飛躍的に進化していますから、こういうことが起きても不思議ではありません。"昨日の常識が今日の非常識"ということは、医学界では十分ありうるんです」(医療ライター)

健康診断が多いこの時期は、健康問題に関心が高まり、周囲の声が気になるもの。
そこで本誌は、間違った健康常識を3人の専門家に聞いた!

ビタミンは体にいいから、毎日、何種類かのビタミンを摂取している――。
こうした方も多いだろうが、ビタミンの過剰摂取はがんを誘発する可能性があるという。
『信じてはいけない医者飲んではいけない薬やってはいけない健康法――医療と健康の常識はウソだらけ』(カンゼン)など多数の著書がある新潟大学名誉教授の岡田正彦氏(医学博士)が話す。
「ビタミンは、体内で細胞の老化を抑える抗酸化物として働きます。ところが、人間の体内には増殖するがん細胞を壊す酸化物が存在します。ビタミンを摂り過ぎると、がん細胞を壊す酸化物を中和、あるいは破壊してしまい、がんへの防御機能が弱まってしまうので、ビタミンの過剰摂取は控えるべきでしょう」
健康のために摂っていたビタミンが、がんの発生を助長しかねないとは恐ろしい話だが、続けて岡田氏は、最近話題のふくらはぎマッサージも死の危険をはらんでいると警鐘を鳴らす。
ふくらはぎは"第二の心臓"と言われ、全身の血流を促すとされているが、
「ふくらはぎには大きな静脈が走っていて、ここには血栓(けっせん)ができやすい。あまりふくらはぎをもみ過ぎると、この血栓が剥(は)がれ、血管を通って心臓、肺に至り、肺の中の細い血管に詰まって、俗に言う、エコノミー症候群になる可能性があります。もんで気持ちいい程度なら問題ないですが、それ以上は安易にもまないほうがいいと思いますよ」(前同)

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