『奇跡』……それは信じられないことでありながら、人々に幸せをもたらすものだろう。彼女の話を聞いた時に、誰もがそう思ったハズだ。
その彼女とはニュージーランドのオークランドに住むリサ・リードさん。彼女は11歳の時に失明。視神経を圧迫している腫瘍が原因だと言われてきた。その失明以来、彼女の目となり杖となったのが盲導犬のアミ。リサさんの目はアミが一生担う……そう思われていた。
時は流れて失明から14年、リサさん25歳の時のこと。ある晩、就寝前にいつものようにアミにキスしようと思った時だった。彼女は誤って、そばにあったコーヒーテーブルに思い切り頭を痛打してしまった。痛む頭をさすりながら、その夜は眠りについたのだが……。
頭を痛打した次の日の朝のこと。目覚めた彼女は目を疑った。そう、目を疑った。なぜならば、見えなかったはずの目が見えたからだ。その時の感動を彼女は、とても言葉では言い表せないと言っている。確かに視力を失って再び見えるようになるというのは、なんとも表現できない喜びであろう。
ちなみに、久々の視界にリサさんは最後の視覚的な記憶が11歳で終わっているため、13年ぶりに見た弟は大人の男性になっていて驚いたとか。

さて、奇跡であり奇跡という言葉だけでは片付けられないこのような体験をしたら……アナタならばどうしますか? 
少し下衆な発想だが、たとえば、この奇跡を利用して商売を始めて……なんてことを考えてもおかしくはない。しかし、彼女はメディアに話すことで、目が不自由だった頃お世話になった視覚障害慈善団体へ恩返しをするべく、寄付金を呼びかけているのだ。
リサさんに起きた奇跡が大きな軌跡になって慈善の輪が広がることを切に願います。

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