美和 もうすぐ年の瀬だというのに、あれよあれよという間に「衆議院解散」ということになりました。私は『マスコミ誘導型選挙』と名付けちゃいます!「解散は総理の専権事項」なんて言いますが、総理不在(北京でのAPEC出席中)の時に大きな流れが出来たような気がします。

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宗男 「マスコミ」といっても、ある一社のみが解散を煽ったようなものですね!

美和 政界に強い影響力を持つ“例のアノ人”が動いたんですかね?

宗男 というふうに言われていますね。国民世論が「選挙をやれ!」というのではなくて、ある種の権力をもっている者が解散を煽る。というのは危険なことです。

美和 宗男先生は「公民権停止処分中」ということで、あとどのくらい選挙には出られないんですか?

宗男 2年5ヶ月ですね。もう一度「男の勝負」をいたします!皆さん待っていて下さいっ!!

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美和 男らしい!今までどれくらいの選挙を戦ってきたのですか?

宗男 私は都合9回の選挙ですね。

美和 「選挙」というと色めき立つというか、血が騒ぎますかね?

宗男 いや。選挙は戦っている方が気が楽ですね。周りから見ていると、悶々としてきます(笑)。しかもですよ、国政選挙をやると約700億円もの税金を選挙のために使わなくてはなりません。選挙にはやはり“大義”が必要です。「消費税先送りで信を問う」というのなら、何度も解散しなくてはならないのか?という話ですよ!

美和 なるほど。突然の「解散総選挙」のニュースで本日の話題は始まりました。ではここから本題、今回のご相談です。

~主婦 28歳 女性の方からのご相談~
ムネオ先生こんにちは。夫がプロゴルファーになりたいと言っていて困っています。前からそんなような感じのことを言っていましたが、だんだん本気度が増してきて、ついには会社を辞めると言い出しました。たしかに腕前はサラリーマンにしては上手で、アンダーパーで回ったりもしています。でも、夫はもう32歳で、子供も今度小学校に上がるというのに・・・。プロになれるか、なったとしても生活できる保障もないのに、不安です。夫は頑固な性格で、こうと決めたら譲りません。どうしたらいいでしょうか?

宗男 悪いけど、この方も“頭に虫が入っています”。プロゴルファーというのは簡単なものではないですよ。今のサラリーマン生活を続けることです。プロの世界は甘くないです!アンダーパーで何度かラウンドできたとしても、そんなの「コメ俵の一粒」ですよ。

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美和 久しぶりの宗男節“頭に虫が入っている”です(笑)。でも、プロゴルファーですとツアープロだけでなく、レッスンプロの道などもありますよ。

宗男 そんなのは飽和状態ですよ!ゴルフ市場は縮小状態にあります。

美和 ご相談者の方のダンナさんは、プロゴルファーになりたいわけですが、「俳優になりたい」とか「政治家になりたい」とかいろいろありますよね。成功した方はメディアなどにも登場するので、「転職して成功した!」なんて思ってしまいますが、「会社を辞めて“新しい道”に失敗した」なんて人も、たくさんいますよね?

宗男 子供の頃からプロゴルファーを目指して長年努力を重ねてきたのならまだしも、大人になってからたまたま良いスコアが出たからとか、勘違いも甚だしいです!32歳だと、一回会社を辞めたらまた同じ条件で雇ってくれるところは無い。と思ったほうがいい。「夢を追う」とか言うとカッコいいけれど、妻も子供もいる。まず生活基盤を一番に考えないといけない!

美和 宗男先生、大変親身というか現実的!まるでお嬢様の貴子さんのダンナに説得しているようなリアルさです!!ちなみに貴子さんはまだ独身ですが(笑)。相談者の方のダンナさんは、サラリーマンの生活が単調で飽きてしまったのかしら??

宗男 サラリーマンなら、「会社内で一流になれない者は、どこの世界に行っても一流になれません!」私は断言します!!

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美和 うぅ~ん!深いお言葉いただきました。確かにそうかもしれませんね・・・。

宗男 私は秘書時代やその前の学生時代に選挙に関わってきた仲間の中でも、「その中の一番になろう!」と常に考え行動してきました。その道で実績や結果を残してから他の道を考えるべきです!だいだい政治家も、「自分から」というよりも「人に推されて」バッジを着けた者の方が、良い人材がいますよ。

美和 お言葉ですが、宗男先生は“自らの強い希望”で政治家になられたのですよね?

宗男 私は子供の頃から「政治家になるんだ」という気持ちで、強い信念を持ち続けました。そして中川一郎先生のところに“奉公”に行きました。そして成果を出して、中川先生はもとより他の大物政治家にも「鈴木宗男という男はいいんじゃないか」と思っていただくまでになったのです。

美和 昨日今日「政治家もいいかな?」なんてバッジを着けた議員とは、矜持が違うと!

宗男 ですから、このご主人の「プロゴルファーになりたい」というのは、一時の“熱病”みたいなものです。夢を持つことは悪くないが、まずは「生活基盤を大切に」「現実に目を向けろ」と言いたいですね。

美和 ご相談者の方のダンナさんは、親戚の伯父さんが甥っ子を叱るみたいな、身内からの助言として聞いていただきたいですね。

宗男・美和 一件落着! 困った時は「ムネオ先生に訊け!」

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鈴木 宗男(すずき むねお)プロフィール
1948年1月31日生まれ
政治家。北海道出身。拓殖大学政経学部在学中より、故・中川一郎元衆議院議員の秘書を務める。1983年に自由民主党より出馬し、衆議院議員に初当選。防衛政務次官、外務政務次官などを務める。
また1997年には国務大臣として北海道開発庁長官、沖縄開発庁長官を歴任。2002年に自民党を離党。
2005年には新党大地を結成。代表となり、その年衆議院議員に返り咲く。防衛・外交の論客として鳴らす一方、その人情味溢れ、愛されるキャラクターは、歌手の松山千春をはじめとしてシンパが多数。ムネオの愛称でも知られる。
娘は衆議院議員の鈴木貴子。

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