競馬新理論 井崎脩五郎
チャンピオンの血騒ぐ


チャンピオンズCと聞いて、思い出したことがある。
実は、「チャンピオン」と名乗って、本当にチャンピオンになった馬が実在するのである。
1800年の英国ダービーを勝ったチャンピオン(牡・鹿毛)である。のちにセントレジャー(日本の菊花賞の範)も勝った、文字どおりのチャンピオンホースである。
そこで今回のチャンピオンズCについて、出走予定馬の血統を調べたところ、この英国のダービー馬チャンピオンと、母系の大本が同じという馬が2頭いた。グレープブランデーと、ダノンカモンである。

なかでもグレープブランデーは、前走・武蔵野Sの内容が特別もの。力の要る良馬場のダート戦とは思えない、1000メートル通過58秒1という超ハイペースを4番手で追いかけ、粘りに粘って3着に入っているのだ。しかも当時、他馬より重い58キロを課せられていたのである。

昨年のフェブラリーSを勝ったあと骨折し、カムバックしたものの7連敗中だが、ようやく本調子を取り戻してきたと見てよいのではないか。
中京ダートは、東海Sを3馬身差で圧勝している相性のいいところ。また、フェブラリーSを勝ったときの1分35秒1は、良のフェブラリーSでは、トップと0秒2差という高い能力の裏付けも持っている。チャンピオンズCで血が騒ぎそうな気がする。

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