ヘンリー塚本 記念DVD&書籍同時発売! 緊急インタビュー セックスのすすめ

「どんなに苦しい状況であろうと、人間はセックス=性の快楽を得ることで"生きてやるぞ!"と強い気持ちを持てるのです」
こう熱く語るのは、昭和エロスの伝道師こと、AV監督のヘンリー塚本氏だ。

現在、71歳。おもに戦中から戦後の混乱期を舞台に、男女の性愛ドラマを描き続けること約30年、この11月にはなんと、作品数が2000本を突破した。
「我ながら、よくここまで撮ってきたなぁ、と思いますよ。と同時に、長年ポルノを撮り続けてきた人間として、どうしても伝えておきたいことがあったんです。それが2000本記念として今回制作した『セックスのすすめ』なんです」(ヘンリー監督=以下同)

近代国家を目指していた明治期の日本で、福沢諭吉は『学問のすすめ』を提唱。
その"教育"によって、戦争もあったが、日本はめまぐるしい発展を遂げた。
「戦後の苦しい時代を乗り越えて、日本は豊かな国になった。ところが、今は引きこもる若者や、人生を悲観する中高年男性が多い。なぜだろうか。戦後直後の日本人は貧しくても夢にあふれ、誰もが逞しく生きていたのに……その理由を探ると、私はセックスこそ、今の日本人に必要なのではないかと思ったのです」

ヘンリー監督の提唱する"セックスのすすめ"。
それを理解するには、何より、作品を観るのが一番である。

『セックスのすすめ』に収録された一篇、〈苦しい時も〉を誌上再現しよう。

主人公は零細企業の中年社長である。妻子のある身だが、会社経営がうまくいかず、資金繰りに困窮。借金取りに追われる日々だ。その日も借金取りが会社にやってきた。居留守を使うしかない。会社には唯一の社員である、女性の事務員がいた。

「惨めなもんだな。君にまで迷惑をかけている」
社長は言う。借金取りが諦めて帰るまで、彼女も会社から出られないのだ。
「いいんです、社長。私にできることはこれぐらいですから」
普段から地味でおとなしい彼女だが気丈に振る舞い、静かに仕事を続ける。

社長は気を紛らわせるように、
「好きな人はいるのかね?」
と彼女に尋ねた。彼女はしばらく黙り込んだあと、
「目の前にいます……」
「この、私か?」
驚きを隠せない社長。おかしなものだ。

人生を投げ出したいほど苦しかったのに、自分を好いてくれる女がいるとわかった途端、
「今、ここで君としたい。なんだか急に疼いてきちまった」
社長は女性事務員の唇に吸い付き、
制服のスカートをまくりあげる。

パンスト越しに柔らかい女の尻肉を揉みまくり、鼻息が荒くなる。
先ほどまで沈痛の面持ちでいた中年男が、豹変したように"オス"になった。
借金取りがドアの向こうにいようと構わない。

彼女をデスクの上に寝かせるや、淫臭のこもった下着を脱がせ、女穴にねぶりつく。
「ううん、はぁ、ああ……」
押し殺しながらも女のヨガり声が耳に届くと、
自分の中でくすぶっていた"情熱"が蘇ってくるようだ。

ヘンリー監督が言う。
「私も経験がありますが、苦しい現実に立たされたときでも、不意にセックスする機会があると一瞬であれ、"現実逃避"できるのです。人生において"逃げ道"は必要で、いったん逃げることで、"もう一度、生きるぞ、乗り越えるぞ!"という気概も生まれる。セックスとは、そうした人生の逃げ道にもなり得るのです」

社長は彼女を後ろ向きにさせると、デスクに片足をあげさせた。女のはしたない格好に一段と興奮は高まり、社長は野生のまま、後ろから肉棒をぶち込む!
「おおっ、たまらんぞ」
豊満な女の尻を抱きかかえて、無我夢中に、腰を激しく打ち込む。休むことなくピストンして、射精まで一直線だ。

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