野党再編のカギを握るノダ!

一方、民主党が華やかなりし時代、首相の座に就いて、得意満面だった鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦の3氏も"返り咲き"に強い意欲を見せている。

まずは、首相時代、米ワシントン・ポスト紙に「ルーピー(愚か者)」と揶揄された"宇宙人"こと鳩山元首相(09年9月~10年6月)。
「政界を引退した今も、復帰に未練タラタラです」(民主党中堅議員)
この鳩山氏、首相辞任後、日本を混乱させた責任を取って、次回総選挙には立候補しないと表明。

しかし、その舌の根も乾かぬうちに撤回。ついには、時の首相だった野田氏から引導を渡される醜態まで演じてしまったのだ。
その後も、沖縄の反基地勢力から沖縄1区での出馬を要請されるや、またもや心がグラグラ。
「今回の総選挙でも、維新でもない、みんなでもない第三極を結集する新党構想を模索していた」(前同)
ただし、笛吹けど誰も踊らず。かつての仲間・民主党議員たちからでさえ、総スカン状態にあるという。

「やはり宇宙人なのでしょうか? 元首相が海外に行って国益を損なう話をしないというのが政治家のイロハのイなんですが……。彼は中韓などで現政権の悪口を言いたい放題。今後、野党再編が進もうとも、鳩山氏が"首相に指名"されることはないでしょう」(浅川氏)

かたや"史上最低首相"との評が定着(失礼!)している菅元首相(10年6月~11年9月)だが、
「これまた、マジで首相カムバックを狙っています。今総選挙で自民党に対抗できる総大将は、自分以外にない、と自負。自身のブログを通じて、野党陣営に指示まで出す権力亡者。もちろん、まともに相手する人はいませんが……」(民主党関係者)
先の11月25日には、菅元首相の後援組織『菅直人の復活に期待する会』が、会費2万円の政治資金パーティを開催。勝負資金は揃った、ともいわれるが……。
「総選挙で、脱原発が大きな争点となれば、"首相経験者であるオレの出番だ"と意気込んでいます」(前出・鈴木氏)
浅川氏は、「2年前の総選挙で自民党候補に敗れ、比例区で復活当選。首相経験者なら、選挙区で敗れた時点で後進に道を譲るのが筋。見苦しいというほかありません。これ以上の醜態を晒さないためにも、潔く政界引退することを考えたほうがいい」
と手厳しいのだが……。

一方、ドジョウ首相改め民主党"最後の将軍"野田前首相(11年9月~12年12月)は、
「消費増税が延期となり、一番腹が立っている一人です。もともと、消費増税は"3党合意"で社会保障の充実と一体でした。それが、自民党政権になって経済優先に。社会保障の充実はなおざりにされています」(鈴木氏)

今後、3党合意の当事者だった野田氏が、この点に絞って選挙戦を戦えば、
「野党再編の旗頭の一人として、急浮上してくる可能性もある」(前同)
12年の政権交代後、「敗軍の将は兵を語らず」と表舞台に出ることを控えてきたという野田氏。
「それも、ここにきて解禁。恒例だった辻立ちを、この(11月)17日に再開。"(3党合意の)定数削減は進んでいない。強い怒りを覚える"などなど、聴衆に訴えています。ただ、残念ながら足を止める人は限りなく少数です」(地元・千葉4区の商店主)
その閑散演説の模様がネットで流され、それを見た中国の人たちの間から「これでは、中国の村役人以下(の注目度)」と揶揄される憂き目にもあった。

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