データ予想 須田鷹雄
展開不問のレッツゴードンキ


2006年に阪神コースが改修されて以降、阪神JFは差しタイプが有利になっている。また、最初の頃は騎手も不慣れだったせいか、このレースに限らず「残り2~1Fのラップが速くなる」という現象があったが、最近の阪神JFは、特殊なラップにはなっていない。
種牡馬を見ると、06年以降の8回は優勝馬の父がバラバラ。今をときめくディープインパクトも[1105]とジョワドヴィーヴルしか優勝馬を出していない。一方で、クロフネとファルブラヴが2頭ずつ2着馬を出している。
これは切れ味全盛の時代には珍しいことで、要するに一瞬の脚よりも、良い脚を長く使えるタイプのほうが有利になりやすいということではないかと思う。

今年の登録馬にも▲スマートプラネットというファルブラヴ産駒がいるので、連軸前提でここから入ってもよいかと一瞬思ったが、同馬はアルテミスS5着。阪神JFはクラスを問わず前走着順の良い組が強いレースで、たとえ重賞組であっても5着はギリギリの線。▲までとした。
◎はアルテミスS1番人気2着のレッツゴードンキ。デビュー戦では洋芝の上がり勝負、札幌2歳Sではワンペースの競馬、アルテミスSではある程度のラップ起伏を消化しつつ札幌2戦よりはスピード要素を要求される競馬(雨は多少降っていたが距離短縮)と、3種類の競馬をいずれも崩れずにこなしてきた。
少なくとも瞬発力だけに頼るタイプではないので近年の阪神JFの傾向にも合うし、仮にアテがハズれてスローの展開になったとしても、ある程度の上がり勝負につきあうことはできるだろう。

阪神外回りだけにスタミナの余裕はあったほうが好ましく、1800メートルもいけるタイプのこの馬は心強い。差す競馬に慣れている点もプラス要素だ。
○にカボスチャン。こちらは勝った前走の新馬が超のつく上がり勝負で、道中は13秒台連発↓残り400メートルからいきなり10秒台という内容だった。
タニノギムレット産駒としては本来苦手としそうな内容なのだが、それでも勝ったことに注目。前半が流れたらもっと力を出せるというシナリオに賭けてみたい。

ただ、ガサのない関東馬で輸送が心配だし、そもそも出走意思がどの程度か登録段階では不明。◎にまではせず、とりあえずは○としておく。


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