大阪府警は「初物好き」!

また、被害届や通報を受けて認知した犯罪件数のうち、実際に検挙できた件数の割合を示す検挙率は、山形では6割超えなのに対し、ワーストの大阪では19.8%。つまり、大阪府警は山形県警の3割程度しか犯罪を解決できていないことになる。

かといって、大阪府警の警察官の数が少ないというわけではない。警察官1人が何人の都道府県民を負担しているのかという割合を見ると、府警は全国で3番目に少ない約408人。人口比で最も警察官の少ない埼玉県と比較すると、1人あたりの負担は220人も軽いのだ。
そんな情けない数字が並ぶ大阪府警が誇れるランキングが、人口10万人あたりの暴力団員検挙人数。最下位・島根の20倍以上の検挙人数で、警視庁の2割増し以上だ。実際に、大阪府警が暴力団捜査に並々ならぬ力を注いでいると語るのは、あるヤクザ担当記者だ。
「司忍六代目は、山口組トップとして初めて収監された親分なのだが、司六代目を逮捕したのは大阪府警だった。また、その社会復帰直前には、ナンバー3の入江禎総本部長(現・舎弟頭)も逮捕するなど、とにかく苛烈。1年間で山口組の直系組長を何人逮捕したのか調べてみると、大阪府警が1位に輝く年がかなり多い」

さらに"初物好き"としても知られていて、「その年が明けてから初めて直系組長を逮捕したり、山口組総本部にガサをかけるのは、かなりの確率で大阪府警だし、全国で施行された暴排条例による事務所開設禁止事項を初めて適用したのも大阪府警。司六代目が社会復帰後に初めて直参を逮捕したのも総本部にガサに入ったのも同府警と、とにかく"初めて"が好きなんだ」(前同)

大阪府警がヤクザの取締りに対して力を入れているのは事実のようだ。

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