新聞の記事を見て出頭者が続々!

今年4月にも、ある県警が交通違反の未出頭者の77人を検挙し、うち45人を逮捕したという発表があった。
新聞紙面には、「まさか逮捕されるとは思わなかった」「交通違反を甘く見ていた」といった違反者たちの痛々しい供述が載っていたが……。

「この記事を見て"ヤバい!"と思った違反者が続々と出頭するんですよ。本来、反則金の不納付は逮捕の理由になりません。それが刑事手続きへ移行し、さらに、たび重なる呼び出しに応じない者が逮捕されます。しかし、ドライバーの多くはこういった手続きを知りません。新聞記事を見て、我先にと出頭してくるというわけです」(同)

もちろん、違反を犯した者が反則金を支払わなければならないのは当然のことだろう。しかし、それをこんな形で煽って焦らせて支払わせるのは、適切と言えるだろうか。
「しかも、こうした"強化月間"は警察内部で設定されているものもあり、全国交通安全運動のように日程が決まっているわけではありません。当然、告知もないですから、まさに"ある日突然"状態なんです」(今井氏)

この強化月間の背景には、近年、スピード違反の減少をはじめとする反則金の納付額が、減っている現実が見え隠れするという。
「趣味の多様化による若者の車離れを筆頭に、スピードのあまり出ない軽自動車やミニバンなどの人気が、原因の一つでしょう。しかし、毎年、反則金の納付額を見越した予算が組まれていますから、それをなんとか下回らないようにしなければならない。もちろん天下り先を"食わせ"なければなりませんしね。警察のノルマ主義の元凶は、ここにあるわけですね」(鶴田氏)

危険ドラッグ使用による事故の増加や、高齢者の事故防止のために、今後ますます取締りが強化されるという交通行政。

安全のために行われる運動であれば大歓迎だが、取締りのための取締りのようなデタラメだらけの「交通取締り強化月間」であれば、話は別。こんなことに泣かされることのないよう、読者諸兄には、くれぐれも気をつけてもらいたいものだ。

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