富山県射水市でダイオウイカがスルメになった。全長は3メートル、幅は長いところで70センチもあるという間違いなく「世界一巨大なスルメ」だ。同市海王町の新湊きっときと市場で、1月末まで展示され、2月には試食会も検討している。
 
このダイオウイカは昨年11月、同市の新湊漁港に水揚げされたもので、市の食品加工会社・浜常食品工業が加工した。濱力男社長(70)は「水分が多いから乾燥させるときに腐るんじゃないかと思ったが、まあまあきれいにできた」と仕上がりに満足そうだ。ギネスにも申請予定という。

ダイオウイカといえば伝説の魔物・クラーケンのモデルといわれ、全長は最大級で18メートル。世界最大級の無脊椎動物として謎に包まれていたが、2014年に入ってから、日本近海で続々と発見されるようになり、なにやらその「希少価値」も下がり気味でである。昨年3月には新潟県佐渡市で午前と午後、なんと1日2回もダイオウイカが水揚げされることもあった。

水深650メートルから900メートルの深海に生息するはずのダイオウイカが、なぜひんぱんに浅瀬で見つかるのか。ネット上では「大地震の予兆ではないか?」との声もあるが、専門家は温暖化による海水温上昇の影響を指摘。ちなみに、タレントのさかなクンは「これまでもよく水揚げされていたが、食べられないから漁師が捨てていただけ」と実はダイオウイカは「レア」ではないと主張している。真相はイカに……?

さて、そんなありがたいのかありがたくないの微妙な存在になってしまったダイオウイカの標本が見られる場所は以下である。いまやスルメとなり、酒の肴まで格を下げた感のあるダイオウイカだが、本来は地球に残された最後の秘境・深海の住人である。その巨大すぎる姿に宇宙のロマンを感じよう!

1:国立科学博物館(東京都台東区)
http://www.kahaku.go.jp/

2:沖縄美ら海水族館(沖縄県国頭郡)
http://oki-churaumi.jp/

3:鴨川シーワールド(千葉県鴨川市)
http://www.kamogawa-seaworld.jp/index.html

4:京急油壺マリンパーク(神奈川県三浦市)
http://www.aburatsubo.co.jp/

5:新江ノ島水族館(神奈川県藤沢市)
http://www.enosui.com/

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