苦しい家計の足しにと働くのはいいが、実はその仕事が法に抵触していたら……。ハンドルを握る人は必見の激ヤバ実態!

日本経済を大きく潤すはずのアベノミクスの恩恵を受けられず、そのデメリット面である生活用品の値上げや賃金カットで、ますます苦しくなっている家庭が増えている昨今。わずかでも足しになればと、アルバイトを考えるお父サンは少なくないだろう。

唯一、持っている資格である自動車免許を武器に、"アルバイトドライバー"をする人も多いというが、なかには違法なものや、トラブルに巻き込まれるリスクが高いものも少なくないようだ。

「その筆頭とも言うべきものが"白タク"ですよ」
と話すのは、裏社会に詳しい村田豊氏。
白タクとは、許可を受けずに、自家用車を使ってタクシー営業をすること。当然、道路運送法違反という違法行為で、最高罰則は懲役3年というリスクがあるのだが、タクシーより料金が格安であるため需要はかなりあるという。

「昨年2月に白タクをしていたとして逮捕された韓国人グループは、年間数億円も稼いでいたそうです。このグループは50人以上の大規模な組織で営業し、その人脈を駆使して客は韓国人だけ。安さと"韓国語OK"を売りにしていたそうです」(全国紙社会部記者)

こうした大規模なケースは稀とはいえ、多額の金が動くことから、警察も取締りを強化しているが、それから逃れようとする輩が絶えないという。
「路上であからさまに営業するから捕まるわけで、慣れている人は複数の馴染み客を持ったり、紹介者を通じて仕事を得ているようです。こうすれば、携帯電話のやりとりを経て、客の指定の場所に向かうだけですからね」(前出・村田氏)

さらに、高級車を使用したり、常連客用の枕や水を用意するなどの差別化をして、月に100万円稼ぐ人もいるそうだ。

また、軽トラなどで住宅街などを回って営業する廃品回収業を謳うアルバイトがあると話すのは、元警視庁の刑事で犯罪学者の北芝健氏だ。
「まともな廃品回収業者でバイトすれば、日給8000円といったところでしょう。しかし、なかには個人で廃品回収を行い、客から処理代金を受け取りながら、不法投棄して丸儲けする輩もいるんです」

これだけならさもありなんだが、さらに、こんなケースもあるという。
「廃品回収業者自体がまったくのフェイクで、実際は窃盗集団の一員として情報収集しているケースがあるんです。住宅街をゆっくり運転しても、何度同じ道を回っても怪しまれない彼らはこの役に最適で、どこにどんな家があり、家の構造がどうなっていて、いつ不在かを掴みやすいんです」(前同)

情報収集の結果、「いける」と判断した家には、仲間に知らせるためのシールを決まった場所に貼っている組織もあるという。
これらは、アルバイトする本人も違法と認識して手を染めているケースであり、一般読者には遠い話かもしれないが、注意しなければいけないのは、本人が気づかぬまま、犯罪の片棒を担がされている場合だ。

「たとえば、違法物品の宅配がそれに当たります。ネットや求人情報誌には、ダミー会社を間に噛ますなどして、正規の宅配業者を装い一般人を募集するほか、バイト代も相場どおりの時給1000円前後と設定。これでは働く側も違法物品の宅配とは気づきにくいでしょう」(村田氏)

依頼されたモノを運搬していただけで、いつの間にか"覚醒剤の運び屋"にされていたという事例もあるそうだ。
「露骨な場合は、車のハンドルの中に薬物を仕込み、現場に着いたらハンドルを取って渡させるなんて手口もあります」(前出・北芝氏)

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