今日も目一杯働いて残業までしちゃったから呑むか〜! と、グラスをかたむけるのは働く者の特権です。
いや、呑むために働くし残業までするんだ! そう思っている人もいるだろう。
とにかく働いた後の一杯というものは格別なワケで……と思っていたらイギリスの医学誌『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル』で気になる発表があった。

同誌の発表を要約すると「1週間に多く働く人ほど“危険な量”のアルコールを飲むようになる可能性が高い」ということ。要するに働くほどにアルコール摂取量が増える確率が高くなると。その就労時間は週48時間を基準に、それを超えるほど肝臓疾患や心疾患、がん、発作や精神障害などの発症率が高まる“危険なアルコール摂取”の習慣がつく可能性が高くなるんだとか。要するに働き過ぎるとアル中になって、体もヤバいということだ。

ちなみに“危険なアルコール摂取量”がどのぐらいかというと、女性は1週間当たり14ユニット以上。男性は21ユニット以上。このユニットとはビールで計算すると180ミリリットルで1ユニット。つまり、350ミリリットルの缶ビール換算で女性は7本強、男性は11本弱となる。
今回の研究では40万人以上を対象としており、アルコール摂取の習慣がつく確率は、週35〜40時間働く人に比べ週49〜54時間働く人では13%、週55時間以上働く人だと12%高いと発表されている。だが労働時間は職業によってさまざま。いったいどんな職業がアル中になりやすいのだろうか? 総務省統計局の調査による内実労働時間数(実際に働いている時間)と超過労働時間のデータを合計し、編集部でランキングを作ってみた。

第1位:保険外交員(1か月220時間)
基本的にお客さん商売。しかも相手の仕事が終わった夜などに営業をするため、労働時間は必然的に多くなる。

第2位:電車運転士(1か月212時間)
早朝から深夜まで動いている電車。さすがにその運転士は労働時間も長い。

第3位:化学分析員(1か月204時間)
研究職はやはり働く時間が長くなってしまうのだろうか。

第4位:大学准教授(199時間)
講義の準備に加え、自分の研究、教授の手伝いなど実は多忙。

第5位:大学教授・システムエンジニア(197時間)
そして大学教授も長い。システムエンジニアは予想通りか。

ストレスがかかるからだろうか、意外と頭脳労働系が長くなっているようだ。これらの職業の人たちは、飲み過ぎないように注意すべし。
ただ米ハーバード公衆衛生大学院のカサンドラ・オケチュク氏は働きすぎによって高まる「危険な」飲酒習慣のリスクは、現段階では絶対的なものではないとも指摘している。節度を持って飲んで、上手く仕事のストレスを発散させたいものだ。

本日の新着記事を読む