東京五輪時の建物は危険度大

第3段階=プレートとプレートの境界でプレート型地震が発生。
第4段階=火山が噴火し、アウターライズ型の地震が発生。

このアウターライズ型地震とは、大地震により加速するプレートの動きについていけない部分で再び大地震が起こるというもの。
今の日本は、東日本と西日本でその「段階」が異なっている。東日本は3・11のプレート型地震(第3段階)後から第4段階へ移行中で、小笠原諸島の西之島新島の出現などの火山活動が活発化。アウターライズ型の地震の可能性が高まっているという。

問題は西日本だ。
「95年の阪神淡路大震災(内陸型地震)が、第1段階に当たります。現在、第2段階として阿蘇山や桜島が御嶽山が噴火していますので、次に懸念されるのが第3段階。つまり、プレート型地震=南海トラフ地震なんです」(前同)
こう見ると、日本という地震列島で生活している以上、いつ巨大災害に襲われてもおかしくないということになる。
「日本の災害対策はまだまだ不十分です。たとえば、東京都の避難指定場所の中には、地盤が脆く、非常に危険な箇所が多くあります。具体的には、避難場所に指定されている日比谷公園。江戸時代は海だったところを埋め立てて作られたという歴史があり、地盤の脆さに加えて、液状化なども予想されます。とても日比谷公園に避難することなんてできません」(高橋教授)

このほか、1964年に開催された前回の東京五輪の際に建てられた建築物は、首都高を含め、かなり危険な状況にあるという。
「コンクリートの寿命は50年といわれています。東京五輪から昨年で50年が経過。2020年の東京五輪に向け建て替えが予定されていますが、その工事が終わるまでに、大地震がこない保障はどこにもありませんよ」(前同)

いつ起こるかわからない異常災害。地震予測だけでなく、住む地域の危険リスク改めて見直し、一人一人が"その時"に備えるしか道はなさそうだ。

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