好調狙い馬予想 薮中泰人
ディープ産駒レガッタが主役


素質馬が集まる好カードが今週、京都で行われるきさらぎ賞だ。
勝ち馬にスペシャルウィーク、ナリタトップロード、ネオユニヴァースらクラシックホースの名前がある伝統の重賞。今年は頭数こそ少なくなりそうだが、クラシック候補が何頭もいる。

祖母がエアグルーヴのディープインパクト産駒ポルトドートウィユ、同じディープ産駒で母がスイープトウショウのレガッタ。アッシュゴールドはオルフェーヴルの全弟で、昨年勝ち馬トーセンスターダムの半弟ネオスターダムもいる。そして関東からもデビュー2連勝、マンハッタンカフェ産駒の牝馬ルージュバックが参戦予定だ。

そんななか、主役に指名はレガッタだ。昨秋の京都1800メートル戦でデビュー勝ち。前半の半マイルが51秒3の超スローで流れたが、インの3番手でうまく折り合っての抜け出し。レースのラスト2Fが10秒6‐10秒9という究極の瞬発力勝負を差しきって見せたからすごい。さすがディープ産駒である。

芝1800メートルの外回りコースで行われるきさらぎ賞はディープ産駒の十八番だ。初年度産駒からトーセンラーが勝ち、翌年は1~3着を独占。昨年もトーセンスターダムが制している。レガッタの瞬発力もコースにマッチする。中間ケイコも入念だ。暮れの21日に坂路59秒4の初時計のあと24、28、31日と立て続けに時計を出し、年明けも5日、8日に坂路55秒台をマーク。
15日には併走で55秒7‐13秒0、レース2週前追いの21日には52秒4の速い時計も出た。緩さが抜けてシャープに映る馬体。仕上げも進み楽しみだ。

強敵は同じディープ産駒のポルトドートウィユ。ここまで4戦して2、1、2、1着。2度取りこぼしたが、4戦とも最速上がりをマークしている。緩かったトモも強化され、この馬も仕上げが進んでいる。鞍上は1回京都終了時点で早くも2重賞を制している武豊。レガッタに肉薄できる器だ。

同じ日曜日、府中では東京新聞杯が行われる。
関西から多くのマイラーが参戦予定だが、とりわけ2頭出しの角居厩舎が中心。年明けの京都金杯にも出走していてエキストラエンドが2着、フルーキーが4着という結果だが、当時は勝ち馬に有利なスローな流れになった上に、暮れの外傷で、いつもより軽い追い切り。攻め切れなかった。

今回は中間から攻めを強化され、体調面での上積みは必至。
とりわけ今回は直線が長くなるコースでフルーキーに期待したい。


(日刊ゲンダイ大阪記者)

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