かつて日本を笑いで包み込んだ匠たち。活躍の場を次世代に禅譲していたが、ついに"業界再支配"の狼煙を上げる!

水面下で、ほぼ、固まりつつあるという春のテレビ番組改編。
各局の威信をかけ、また、出演者や広告代理店など多くの人や企業が絡むだけに、業界にとっては一大事の案件だが、そんな中、ある噂が囁かれているという。
"お笑いBIG3"の時代はまだ続くどころか、さらに強固なものになる――と。

ビートたけし(68)、明石家さんま(59)、タモリ(69)は、テレビ界で絶対的な一時代を築いたものの、代名詞とも言える長寿番組の『さんまのSUPERからくりTV』(TBS系)、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)が昨年に終了するなど、陰りが指摘されていたが、どういうことか。広告代理店社員が説明する。

「年齢的な問題もあり、テレビ界の第一線から近々退くと見られていた3人ですが、この春から新しい冠番組を持つなど、往年のごとく業界の盟主に返り咲かんとしているんです」

大御所たちの春の逆襲劇。その先陣を切るのが、さんまだという。
「フジテレビの火曜9時枠で、新しい冠番組を持つようなんです。さんまさん、は同じ火曜日の午後8時から『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)がありますから、局こそ違うものの、ゴールデンタイムを2時間連続でジャックすることになるわけです」(前同)
"60歳引退"を明言していたさんまだが、昨年10月23日放送の『TOKIOカケル』(フジ系)に出演した際、共演した爆笑問題から、
「60歳で引退するっていうけど、このまま辞めたらかっこよすぎるから、落ちていくさまを見せろ!」
と言われたことで、引退を撤回したとの話が業界内で流れてはいたが、それから間を置かない"火曜日ジャック"だけに、引退の可能性は低そうだ。

あるフジテレビ幹部が新番組について明かす。
「ドラマ枠だった火曜日9時枠を、バラエティに切り替える方針も、加えて、さんまさんにお願いするというのも、亀山千広社長の肝煎りで決定済みなんです。ネックとなっているのが、さんまさんの多忙ぶり。現在、出演に向けて調整を進めていますが、もし、叶わなかった場合には秋からでもいいからお願いできないかとの打診をしています」

調整が続けられている現状では、お笑いコンビ・フットボールアワーの後藤輝基が司会を務める番組として関係企業に連絡しているが、腹の底には"何がなんでも、さんまでいく"との強い思いがあるようだ。

フジがご執心のさんま。
その魅力を、生まれて以来のBIG3ファンで、お笑いウォッチャーの尾谷幸憲氏が話す。
「あの軽妙なトークはもちろん、どこか憎めないエロ親父ぶりも魅力ですね。だって、あの年でAV女優とのデートを、堂々と写真週刊誌に何度も撮られるんだから、男なら憧れちゃいますよ」

一方、ビートたけしも攻勢を強めている。
昨年10月に『オモクリ監督』(フジ系)がゴールデンに昇格した際、(現在、日曜午後9時)たけしが新レギュラーとして出演することに。お笑い芸人らが監督となって制作する"面白いVTR"の優劣を決める審査委員長を務めている。
「この番組は早くも移動。今春から、金曜午後11時放送へと変更されるんです。この時間帯は、かつて『料理の鉄人』が放送されて"鉄人ブーム"を巻き起こした"伝説の枠"。たけしさんの審査委員長起用で番組のクオリティが上がり、"伝説の再現"を期待されています」(芸能プロ関係者)

さらに、"世界のたけし"としても、4月25日から新作映画『龍三と七人の子分』が公開される。
この作品は、元組長の"ジジイ"が詐欺に引っかかったことをきっかけに、昔の子分を呼び寄せて世直しに挑む"ジジイ大暴れエンタテインメント"。

お笑い評論家のラリー遠田氏は、「たけしさんが久しぶりに挑むコメディ。あの年で新境地にチャレンジするあたり、"老いてなお盛ん"というしかありません」と舌を巻く。

また、BIG3最年長のタモリについても、
「『いいとも』が終わり、普通なら引退してもいいところ、昨年10月には新番組『ヨルタモリ』(フジ系)をスタートさせています。しかもコントコーナーでは、往年のタモリさんが得意とした"密室芸"を披露する攻めの内容。ここにきて若返った印象です」(前同)

そのうえ、この4月からは、かつての人気番組『ブラタモリ』(NHK)が2年ぶりに土曜夜のゴールデンタイム(午後7時30分)で復活する。ネット上では、〈ブラタモ復活!! やったーーー〉などの声が多数上がっているのだ。

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