日本の大手菓子メーカー江崎グリコ(以下グリコ)が韓国のパクリについにキレた。
昨年11月、同社の人気菓子であるポッキー、プリッツの高級版菓子「バトンドール」の箱の形を模倣したような商品を韓国ロッテグループが販売したとして、グリコは韓国の裁判所に販売の差し止めを求める訴訟を起こした。

「バトンドール」はポッキーを太くし、素材や製法にもこだわった高級版の商品。2013年10月から大阪の百貨店で限定販売しており、ポッキーに比べて高価格ながらも行列ができるほどの人気商品だ。

一方、ロッテが韓国で昨年発売した「プレミア ペペロ」も棒状の生地にチョコレートを加えたバトンドールにそっくりな菓子。

訴訟で争われているパッケージ形状とは、白を基調として縦長の箱にひねりを加え波形のラインを境に色を変えているバトンドールに対し、プレミア ペペロはパッケージは箱のひねり具合や波形のライン、カラーリングなどがそっくり。

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上が日本の「バトンドール」(グリコ)、下が韓国の「プレミアペペロ」(ロッテ)。違いはお分かりだろうか……。


実は通常版の「ペペロ」も、もともとはグリコのポッキーのパクリ商品として知られており、グリコの苦渋の歴史は古い。
ポッキーはグリコが昭和41(1966)年に日本で発売した元祖だが、ロッテはその17年後に韓国で同様の棒状チョコレート菓子「ペペロ」を発売し、韓国国内では今や国民的な人気菓子として定着してしまっている。
グリコは昨年より、韓国国内でのポッキーの販売を開始したが、後発ゆえに立場が逆転し、もともと本家であるはずのポッキーがペペロの“パクリ商品”としての扱いを受けてしまうという事態に陥ってしまった。グリコとしては頭に血がのぼる話である。

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こちらが韓国の「ペペロ」(ロッテ)。グリコのポッキーではない、あしからず。

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