中国がニセモノ天国であることなど、日本人読者の皆さんはとっくにご存知だろう。海賊版DVDやCDはもちろんのこと、大学の卒業証書を大学の目の前で売っている、というのはかなり有名な話だ。私の本も堂々と海賊版が大都市の書店に並んでいる(もちろん印税など入らない)。

売る方も買う方も感覚がマヒしているのだが、知的財産権の保護を迫るWTO加盟から14年が経って、さすがに中国政府も法律の整備など対策に乗り出している。ただ、思いのほかニセモノは減っていない。

●診療費が安い無免許医者にかかった結果…

ニセモノ天国の中国では、医者のニセ物が当たり前のように存在する。病気はもちろん、豊胸などの美容整形なども無免許で行う者もいるという。そして、そのニセ医者が先日、とんでもない事件を引き起こした。

福建省の福州市で先月、労働者の男性(39)が医者に行ったまま帰って来なくなった。家族が探していたところ、男性は近くの川で麻袋2つに入ったバラバラ死体になって見つかった。
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