高橋由伸の掌は「マメだらけ」

今年から一軍打撃コーチ兼任となった巨人・高橋由伸も4月で40歳。打撃タイトルこそ獲っていないが、プロ17年間で1716安打、316本塁打は、一流選手であることを証明している。
「由伸は口では"2000本安打は諦めた"と言ってますが、まだまだ外野のレギュラーの一角を奪う気でいますよ。長嶋さんをして"松井(秀喜)は努力の人、高橋は天才"と言わしめた天性のバッティングセンスは健在です」(巨人担当記者)
ケガの多さに泣かされてきた高橋だが、昨年8月には右手中指を脱臼して戦線離脱。シーズン中の復帰は叶わなかった。それだけに、
「ケガなくフルシーズンを戦い抜くことが由伸の悲願なんです。それができれば結果はおのずとついてきますからね」(前同)

前出の金村氏が言う。
「今年から打撃コーチ兼任になったのは、明らかにポスト原監督を睨んだ人事。帝王学を学ばせようという球団の意図を感じます。ただ、私も巨人のキャンプを見に行きましたが、由伸の掌はマメだらけで相当バットを振り込んでいるのがわかった。本人もヤル気満々。今でもツボにハマれば軽々とスタンドに放り込む力は持ってるし、今年の高橋由伸は要注目です」

中日から巨人に移籍して2年目の井端弘和(39)も、宮崎キャンプでは絶好調。
2月13日の紅白戦では4打数4安打、2打点と気を吐き、開幕スタメンを猛アピールした。
「井端は内野はどこでも守れるうえ、ライト打ちは職人芸。狙ってファウルを打つ技術は中日の新人時代に二軍監督に言われて身につけたものです」(前出・スポーツ紙デスク)

巨人で注目されるオヤジ選手の一人が、ヤクルトから獲得した捕手の相川亮二(38)。阿部慎之助の一塁コンバートで正捕手争いが激しさを増す巨人だが、
「2年目の小林誠司は強肩ですが打撃は非力、リード面も課題が多い。原監督は相川を"守備も落ち着いているし、打撃も見事"と高く評価。現時点では相川がリードしているでしょうね」(前出の巨人担当記者)

ハマの番長、DeNAの三浦大輔(41)も投手コーチ兼任となって2年。今では98年の横浜日本一を経験した唯一の生え抜き選手になってしまったが、22年連続勝利の日本記録を更新中。
「徐々にコーチに軸足を移しているのかな。沖縄キャンプで彼と話をしたときには"自分を含めウチには真のエースがいない。若手の中からエースと呼べる投手を育てたい"と熱く語ってましたからね」(金村氏)

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