国家を名乗るならず者集団に対し、憤りを感じている団体が“過激な行動”に打って出ようとしている――。

極悪非道集団「イスラム国」の蛮行が世界中を震撼させている。
2月1日に、日本人ジャーナリストの後藤健二さんを殺害する映像をインターネット上に流したことは記憶に新しいが、その後もイスラム国の卑劣な手口により、世界各国の人々が命を奪われている。
「後藤さん殺害動画のわずか3日後には、同じくイスラム国に拉致されていたヨルダン人パイロットのカサスベ中尉を、生きたまま檻の中に閉じ込め、火をつけ殺害する動画が配信されました」(全国紙外信部記者)

さらに、15日にはリビア国内で拉致した21人のエジプト人をリビア首都近くと見られる海岸で殺害する動画を公開。動画には、エジプト人を跪(ひざまず)かせ、覆面姿の男が「すべての(キリスト教徒の)十字軍よ、我々はお前たちと戦う」などと述べたあと、全員を殺害する様子が映されていた。

ほかにも、イスラム国が捕虜にしていたクルド人兵士17人を檻に入れて、市中を引き回す映像を公開。その後、全員を焼き殺したとの報道や、イラク治安部隊兵士45人を焼殺したとの情報もある。
「殺害されたかどうか未確認の情報も含めれば、イスラム国は、このわずか半月の間で100人近くの尊い命を奪っています。もはや、人間の所業とは思えぬ数々の悪行に、国際社会でも報復の機運が高まっています」(前出の外信部記者)
実際、パイロットを殺害されたヨルダンは、8日に報復として、イスラム国の拠点56か所を空爆したと発表した。"テロリストを地上から一掃する覚悟だ"と軍司令官は述べ、今後、さらなる空爆を実施する意向を示した。

「一方の21人を殺害されたエジプトも、シシ大統領が"しかるべき方法とタイミングで、殺人者に対し、復讐する権利がある"と述べ、17日、リビア東部にあるイスラム国の軍事関連施設を空爆。これにより、40~50名のイスラム国兵士が死亡しました」(前同)
まさに、暴力が暴力を呼び、負の連鎖が止まらない状況に陥っているのだ。
こうした中、欧米各国からシリア、イラクに入るキリスト教徒の「義勇兵」が増えてきているという。
民兵組織『Dwekh Nawsha』という組織名で、"自己犠牲"を意味するという。

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