ゼネコンは資金を調達できず

腹の黒さは相も変わらず。それは、観光産業でも同様だ。
「韓国への日本人旅行者は減少の一途を辿っています。昨年の日本人観光客は、228万人で前年比17%減。今、ソウル市が率先して寂れた地方都市を巡る"韓国B級グルメツアー"なる企画も計画している。とにかく、地方都市への観光客が激減し、街はガラガラで人気はナシ。多くの店で閑古鳥が鳴いているんです」(前出の在ソウル特派員)

さらに、ソウル市の朴元淳市長は先日、訪日した際に、東京都の舛添要一知事に、すがりつかんばかりの勢いでスリ寄ってきた。
「ソウル市は、下水道の老朽化が原因とされる道路陥没が毎年、約30%もの高ペースで増加しています。昨年8月には、ソウル市の教大門駅付近で深さ約1メートルの陥没に、走行中の車が落ち込む事故もあり、大きな社会問題になっているんです」(同特派員)
改善が急務となっている、ソウル市内の道路陥没問題。
「韓国内企業の技術が信用できないという事情もあり、技術立国である"日本詣で"をしたんでしょう」
と語るのは、韓国事情に詳しいライターの古是三春氏だ。
「加えて、最大のネックは、韓国内のゼネコンが必要な資金を調達できないこと。私が聞いている話だと、今回の視察は日本のゼネコンと銀行がタッグを組み、ソウルの公共事業の入札に応じられるよう法的な面も含めて整備していく、その最初の一歩ということです」

韓国の現状は厳しい。
『韓国人知日派の言い分』(飛鳥新社)などの著書もあるジャーナリストの宇田川敬介氏は、こう指摘する。
「経済不振に喘ぐ韓国を、米国も中国も真剣には助けてくれない、あとは日本しかない――というのが、彼らの基本認識です」
本当はもう、日本にすがるしかないのだ。続けて、
「韓国国民は、朴大統領を見限っているんです。このままでは、朴に韓国経済はズタズタにされてしまうのは目に見えていると」

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