コーヒーがリスクを抑える!?

では逆に、発がんリスクを抑える食べ物は何か?
「野菜と果物には、発がんを抑えるビタミンE、ビタミンC、ポリフェノールといった抗酸化物質が豊富に含まれています。野菜と果物を多く摂ると、がんになりにくいことが明らかになっています」(岡田氏)
岡田氏が薦める野菜は、にんじん、たまねぎ、トマト、ほうれんそう、レタス、ブロッコリー、ピーマンなど。一方、果物では、りんご、みかん、いちご、桃、ぶどうなどがいいと言う。

「りんごは、わかっているだけで10種類以上の抗酸化物質が含まれています。ただ、ほとんどは皮とその下に集中しているので、皮はむかずに食べましょう」
また、意外なことに、コーヒーが、がんのリスクを下げるという。特に肝臓がんと大腸がんは「ほぼ確実にリスクが下がる」と、国立がん研究センターもお墨付きを出しているほどだ。

生田助教授が言う。
「コーヒーに含まれるカフェインと、強い抗酸化作用を持つクロロゲン酸などの相乗作用の結果との仮説もありますが、なぜリスクを下げるのかはわかっていません。ただし、がぶ飲みすると、逆に眠れなくなるなどの弊害もあるので、1日3杯までにしましょう」

次は視点を変え、下半身に注目してみよう。岡田氏は、浮気や不特定多数との性行為は危険だと言う。どういうことなのか?
「わが国における肝臓がんの約90%は、ウイルス感染です。そして、肝臓がん全体の約20%を占めるB型肝炎ウイルスは、性交渉でも感染します」
性交渉でうつるウイルスが発がん要因になっているのが、その理由だが、ウイルスが原因ということでは胃に住むピロリ菌も同様だ。

ピロリ菌感染者は、非感染者に比べ、胃がんになるリスクが10倍との報告もあるのだ。生田助教授は、
「50代以上でのピロリ菌感染率は70~80%。あなたが50歳以上で、まだ検査していないなら、すぐ検査して、感染していれば駆除してもらうべきです」
また、毎日シャワーで済ませているなら、お風呂派に転向すべきだ。

「シャワーでは体の奥まで温まりませんから。体を温めれば、自己免疫力が高まることは自明の理。自己免疫力が高いほど、がんになりにくい。がん細胞は1日約5000個できますが、自己免疫力で撃退しているんです」(生田氏)
最後に、気をつけてほしいのは、日常生活でストレスをためないことだ。過度のストレスが、自己免疫力を低下させる。それは、がんに限ったことではなく、あらゆる病気のリスクを高める。「病は気から」は医学的に証明されているのだ。

以上、完全に実行するのは難しいかもしれないが、悪しき生活習慣を断ち、がんリスクを下げようではありませんか、ご同輩!

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