スター選手は数億円規模の年収を手にするが、一般の選手は普通のOLと大差ない薄給。そんな女子スポーツ界の収入の仕組みと格差を人気6種目で調査!

11年の女子W杯で、『なでしこジャパン』が優勝。その歴史的偉業のニュースに日本中が舞い上がった。
それまで女子サッカーを無視していたメディアは、手のひらを返すように選手や監督を絶賛。"なでしこ"の愛称は全国津々浦々にまで浸透して一大ブームを巻き起こし、国民栄誉賞も受賞した。

あの熱狂によって、女子サッカーは、どう変わったのか。
「そりゃあ、いろいろ変わりましたよ。認知度が上がり、スター選手が生まれ、閑古鳥が鳴いていた観客席に大勢の人が集まるようになった……。でも、女子サッカーの基本的な構造となると、あまり変化はしてないかな」(スポーツ紙記者)

日本代表のエースだった澤穂希にはスポンサーがつき、テレビやCMへの出演依頼も殺到。W杯前は350万円ほどだった年収が1億円にまで跳ね上がったと言われている。その内訳は所属チーム・INAC神戸レオネッサでの年俸が約700万円。あとはCM契約料、テレビ出演料、スポンサー契約料だ。

澤だけではなく、ほかの代表メンバーも活躍の場が広がり、少なからず年収も増えた。しかし、そうした恩恵は、『なでしこリーグ』の一般選手にまでは及んでいない。
「なでしこリーグでは無報酬でプレーし、生活費をアルバイトで稼いでいて、プロ契約をしていない選手が多数を占めています。そんな選手も含めた全選手の平均年収は約240万円。サッカーもアルバイトもして月収約20万円ですから、かなり厳しい状況です」(前同)

どんなスポーツでもおカネが稼げるわけではない。稼ぐためには、「人気があること」「ファンが多いこと」「経済効果が期待できること」の3つの条件を満たすことが必要だと言われている。十分に稼げるまでの道のりは、まだ遠そうだ。

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