物議を醸しつつも、いつも話題の中心に居続けた! それが近頃姿を見せない。"異変"の裏に何があった?

「迷惑なお邪魔虫には一切協力しない。キャンプでは話もしない!」
中日ドラゴンズの落合博満GM(61)は激怒していたという。
昨年、本誌は中日内部での佐伯貴弘二軍監督による暴力事件をスクープしたが、
「落合監督は、その情報の出所が"反落合派"の中日関係者であると断じ、今まで以上の"情報統制"をすると宣言したんです」(スポーツ紙中日担当記者)
実際、落合GMは「話をしない」どころか、キャンプに姿すら見せていない。

「昨年の同時期には、精力的にキャンプを視察。場合によっては、ノックまでして話題の中心となっていたのに、今年はまるっきり音無しの構え。あまりの変わりように、みんな戸惑っていました」(同記者)
憶測が憶測を呼び、ついには"落合GM重病説"が飛び交うまでの事態に発展した。
しかし、落合GMは2月16日に秋田で執り行われた父・落合長蔵氏(享年98)の葬儀に出席し、その直後の20日には静岡県浜松市で行われている駒澤大学のキャンプ、同23日には同県沼津市で行われている明治大学のキャンプを視察……と、少なくとも"重病"ではなさそうだ。

「となると、なぜ、中日のキャンプを訪れないのかが、ますます不思議になってきます」(スポーツ紙デスク)
一説には、
「オフに、ろくな補強をしなかったと評判が悪い。指摘されるのが嫌なのでは」(ベテラン記者)
やはり、うるさいマスコミや反落合の評論家とは、顔を合わせたくないということなのだろうか……。

野球解説者の江本孟紀さんが言う。
「中日キャンプに行ったときに、ある球団首脳に"落合はどうしとるんや"と聞いてみたら、あくまでジョークですけど、落合GM自身が"俺はみんなに嫌われてる。行っても邪魔になるから行かないんだ"と言っていたというんです。よほど報道陣と接触したくないんでしょうかね」
ただ、キャンプには姿を見せなかった落合GMだが、ロッテとのナゴヤドームオープン戦第1戦には密かに球場を訪れていたようだ。

「姿が見えなかったのはモニター観戦していたから」
と話すのは、中日球団関係者。そして、そこには後述する"ある意図"があると見ているという。
今年、落合GM"不在"の中、二軍キャンプでは、「暴力事件」の当事者とされる佐伯二軍監督がハッスル。
人が変わったように明るくなり、若手選手たちに愛想よく「よ~し、ナイスバッティング!」などと声をかけ、選手たちも気味悪がっていたほどだとか。

実は、この佐伯二軍監督の変身の裏には落合GMのひと言があったとされる。1月に二軍寮の昇竜館で行われた今年初のコーチミーティングの席上で、落合GMが佐伯二軍監督を名指し、こう発言したというのだ。
「今年は監督に専念しろ」
谷繁元信監督以下、主要スタッフ、さらに球団代表なども参加している会議。
「私は公の場で、落合GMは佐伯二軍監督を切ったと感じました。佐伯二軍監督は、いわば落合GMに拾われた男。昨年は打撃コーチ兼任で、指導が行き過ぎて暴力事件を起こし、恩人の落合GMの足を引っ張った。今年でクビになるという危機感から、豹変したんでしょう」(中日球団関係者)

だが、落合GMは、すでに"邪魔になった"佐伯二軍監督を見限ったようだ。

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