データ予想 須田鷹雄
◎Tジャッカル穴ならカレン


かつて阪神大賞典といえば全平地重賞の中でも最も堅いレースだったのだが、最近はオルフェーヴルの逸走などもあって、人気順どおりのような決まり方は少なくなってきた。

しかし、平均出走頭数が少ないとはいえ7番人気以下が馬券に絡んだケースは過去10年でゼロ。1番人気馬が馬券に絡まなかったのも重馬場の09年(オウケンブルースリが7着)だけ。とてつもない穴狙いというよりは、人気馬からマルチにして、高めが決まればラッキーというような買い方が向きそうだ。

普通なら1番人気馬から素直に買えばよいのだが、今年1番人気が予想される○ゴールドシップはご存じのとおり、いきなりいなくなることがある馬。前走でもAJCCで単勝1・3倍の1番人気を7着と裏切ったばかりだ。
ちなみに、過去10年の阪神大賞典における単勝10倍未満馬のうち、前走で6着以下だった馬は〔0015〕。これだけでは、サンプルが少なすぎるが、少なくとも不安を払拭する材料にはならない。
ゴールドシップについては「調教で走るか走らないか分かる」と言う競馬評論家もいるが、「いつ走って、いつ走らないかわからない」とするほうが素直で誠実というのが私の本音だ。ここは自分に眼力は無いと認めたうえで○とする。

◎は菊花賞馬トーホウジャッカル。菊花賞馬はその後ものすごく活躍する馬とものすごく活躍しない馬の両極端に分かれる傾向があるが、やはりこの距離ではステイヤーとしての資質を頼りたくなるところだ。
しかも今回は○が票を得るぶん、この馬が極端に損なオッズになることはないだろう。
菊花賞では内ラチ沿いを進み、京都外回りコースの特徴を生かす競馬をした。今回は阪神だが頭数が限られるため、極端な距離損をする危険はない。

▲にカレンミロティック。この馬は私が平田厩舎の通訳として香港遠征に帯同させていただいた馬でもあり、個人的にも応援している。1800メートルのレコードホルダーがどんどん距離延長を試している点を不思議に思う方も多いだろうが、この馬はもともとスタミナと持続力が長所の馬。ただ、セン馬になったような気性ゆえ、以前はその特長を生かすような競馬ができなかった。
上がり勝負になると分が悪いが、今回差のない競馬ができれば、天皇賞春でも楽しみになってくる。

本日の新着記事を読む