――田代さんは「いろんなものを失った」と仰いましたが、「もう二度と薬物に手を出さない」と誓えますか?
田代 「その質問はよく受けるんですが、今まで僕は心配してくれてる家族のためとか、妹たちのためとか、ファンの人たちのためにやめようと思ってたのが良くなかったんです。今回、初めて『自分のためにやめよう』と思えるようになりました。何回もみんなの気持ちを裏切った僕が『もう二度とやりません』と言うのは全く信ぴょう性がないですが、ただ、今僕が皆さんの前でできることは、1日1日やめ続けている姿を見せていくことなんだなと考えているところです。だから、はっきり『もう二度とやりません』ではなく、1日1日、薬を使わない生活を重ねていきたいなという思いです」

――薬が抜け切って回復されたら、また芸能界に戻りたいという思いは?
田代 「薬物依存は病気なんですが、特効薬がないんです。だから回復のために色いろいろプログラムを受けたりしても、『ここで回復しました』っていうのはないから。その1日1日を積み重ねていくしかない。だから、『回復したら芸能界に戻りたい』じゃなくて。前の時は『早く芸能界に戻り、みんなを安心させたい』と、自分を大きく見せようとか良く見せようとしてたんです。もう今回は、『やめ続けている姿を見せ続けていくことが、将来のなにかに繋がればいいかな』っていうくらいにしか思っていません」

――今後の田代さんの人生設計は、どんなプランがありますか?
田代 「イメージ的なことなんですけど、のちのち“芸能人専用のダルク”が作れればいいなと思っています。まぁ、“夢”みたいなもんですけどね」

――歌手のASKAさんが捕まって治療されているんですが、どんなメッセージを送りますか?
田代 「メッセージを届けに行った時、普通の人が言うより飛鳥さんに対して僕のメッセージは届きやすいんじゃないかなと思って、僕なりの思いは届けたんです。彼がどのように受け止めているかはわからないですが、また彼が危なくなった時、手をまた出してしまいそうになった時、その時に僕のメッセージを少しでも思い出してくれればいいかなという思いで届けました」

――どんなメッセージですか?
田代 「音楽をやっててそういう物に頼るのは日本でもアメリカでもよくあることだし、クスリを使ったことに対しては、同じ依存者としてわからないでもない。しかし、クスリを使わなくても幸せだと思えることもいっぱいあるよ。それは仲間たちと過ごしたり、共に歩んで色んな人達の気持ちをわかったり。過去は変えられないけど、生き方を変えればきっと未来は待っててくれるんじゃないかな、っていうようなことを言いました」

――田代さんが言った言葉に対して、飛鳥さんはどんな感じでしたか?
田代 「頷いてましたね」

――田代さんは芸能界復帰が今の気持ちではないということなんですけど、今年はデビュー35周年。先日、鈴木さんとクワマンさんと佐藤さんが集まって35周年のちょっとしたイベントがあったんですけども、そこに田代さんがいないのが寂しいなと純粋にファンはみんな思いました。
田代 「ありがとうございます」

――出所してから、コンタクトなりメッセージがかつての仲間から来ましたか? またそういう人たちに対してどういう思いがありますでしょうか。
田代 「リーダーの鈴木雅之とは僕は高校の頃からの同級生で、バンドの仲間としてではなく、ずっと“親友”として付き合ってきたと思っています。その彼の思いも裏切ってしまったわけで、僕から『ごめんなさい』というメールしか送れず、また、しばらく返事がなかったんですが、今年の正月明けにリーダーからメールが来ました。『お前の失った信用は大きい』と。『その信用を取り戻していくことは並大抵のことではない。でも、お前には一生懸命生きてほしい。一歩ずつ、前に進んでくれ。いつも、そばにいると思ってる』というメールがリーダーから来ました。すごくありがたいなと思いました」

――前回逮捕された時に交際相手の女性も一緒に逮捕されましたが、今はその方とはお付き合いはされていないですか?
田代 「してないです。責任は感じてますよ、僕のせいでこんな事になっちゃったんで。申し訳ないなという気持ちはすごくあるんですけど、なるべく今は自分のことだけを考えて生きていきたいなと思っているんで、連絡はしてないです」

――田代さんはご結婚もされてましたし、恋愛をしてみたいなという思いは?
田代 「恋愛ですか(笑)? 男なんでね、嫌いではないですけど、今のところは十分です」

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