美和 宗男先生、先日ブルートレインの北斗星のラストランにご乗車されたと聞きましたが、いかがでしたか?

宗男 久し振りに乗ってみて「旅は道連れ、世は情け」。こういった旅の味わいが、またひとつ減ると思うと寂しいです。北海道は四季折々の風景がどれも本当に美しい。こういった自然に触れることが出来る列車の旅は、今後も残していくべきかもしれないですねぇ。

美和 それはとっても思い出深い体験になりましたねぇ。私ものんびりと寝台列車に乗って旅をしてみたいなぁ。ところで、世の中いろいろな事件や問題だらけです。論客でもあられる宗男先生には、今回から読者の方からのご相談以外にも、巷で話題の問題についても「ズバッと斬って」いただきます。

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宗男 まかせなさい!

美和 では今回の話題ですが、みなさんにも身近な景気のお話からアノ「ナッツ姫」問題まで伺います。それにしても景気が良くなっているという実感はあんまりないですよねぇ。日経平均株価が15年ぶりに19000円台になったりしてますが、株の売買をしているのは国民の1割程度といいますからね。それに、大企業は潤っても中小企業まではきてないし・・・。また、GDPが高くなかったということで、消費税10%も1年半先送りになりました。

宗男 消費税先送りで選挙なんてね、こんな馬鹿な話ないですよ!だから“大義なき解散”でした。しかし、再来年の4月に10%に出来るかどうかが勝負ですよ。

美和 今度は、何があってもやる!みたいな?

宗男 安倍さんは「何があってもやる!」と言ってますが、最近の彼は、“アタマに虫が入っている”と思いますよ。

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美和 出ました!「アタマに虫」。その表現久しぶりですね(笑)。でも消費税アップといえば、元を正せば野田元首相ですよね?

宗男 いや、菅直人元首相です。「デフレからの脱却」と言った。じゃあそのデフレを作ったのは誰か?というと、小泉政権ではないですか!前の自民党政権ですよ!!

美和 でも宗男先生も大昔、自民党にいらっしゃいましたよね?

宗男 私がいた時は、弱い人、地方に優しい自民党でした。小泉政権からではないですか?格差が拡がってきたのは。

美和 格差も拡がり、デフレも激しくなってきた。どういうところがいけなかったのでしょうか?やはり金持ち優遇制度なのですか??

宗男 アメリカ型経済の模倣に走ったということですよ!強い一握りの者の潤いから、弱い者も引き上げる。でもその強い者が富の再配分をしてくれると思ったけれど、金持ちは再配分しないのですよ。金持ちほど締まっちゃうんですから。

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美和 わかりますねぇ・・・。

宗男 ここが小泉さんの失敗であり、アメリカ型経済政策の失敗ですよ。日本にはそれは通用しない。アメリカなんて土地も広い、エネルギー資源もある。だから勝負できる。日本はガソリン代だけでもアメリカの4倍もするんですよ!

美和 戦後日本はアメリカの植民地みたいなものですから、経済もそうやって倣ってきたのかなと思いますが・・・。

宗男 アメリカ追従といえばTPP問題ですが、アメリカは雇用が100万人増えたり、あるいは10兆円くらいの輸出拡大がありますよ。かたや日本にプラスアルファがあるのかというと無いですよ。そんなのに入るだけおかしいですよ!
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