新十両の阿炎は将来の横綱!

この春場所では入幕を果たしていないものの、「将来、白鵬に引導を渡せるほどの逸材」と、前出のやく氏がイチ推しするのは、輝(かがやき)(高田川部屋=十両2枚目)だ。しこ名は、この14日に地元の金沢まで延伸された北陸新幹線『かがやき』に由来する。
「とにかくスケールが大きい。先場所、今場所と見ていると、すでに化けかかっていると見ていいでしょう。名古屋場所あたりに幕内上位にまで番付を上げて白鵬と当たり、年内には新三役への昇進もありえる素材です」(やく氏)

初土俵から2年足らずの早さで今場所から新十両に昇進した阿炎(あび)(錣山部屋=十両12枚目)も、将来の横綱・大関候補と言われる。
「三役まで昇進して、十分に上位陣をかき回せる存在になるでしょう」(やく氏)
相撲のスタイルは回転の速い突っ張りで、全盛期の師匠・錣山親方(元関脇・寺尾)をほうふつとさせる。しこ名は親方の愛称"アビ"と同音。十両の昇進会見で
「親方の番付を超えたい」
と豪語して憚らない。得意の突っ張りで白鵬を土俵下へ押し出す日も近そうだ。

逸材が揃う十両だが、ひと足早く幕内に昇進した新世代力士も粒揃いだ。
まずは勢(いきおい)(伊勢ノ海部屋=前頭13枚目)。大阪府交野市出身で、今場所の"ご当地力士"というだけでなく、人気と実力を兼ね備えている。
「実家は寿司屋。その関係で、少年時代から常に有線放送で演歌が流れている環境で育ったため、カラオケで演歌を歌うのが得意。その美声を生かし、相撲甚句なら、はや"横綱級"です」(前出のベテラン相撲記者)

日大相撲部出身の常幸龍(じょうこうりゅう)(木瀬部屋=前頭9枚目)も、スケールの大きさで相撲関係者からの期待は高い。
「右四つ得意のオーソドックスなタイプ。相手十分な体勢でも粘れる足腰があり、平幕の日本人力士では、遠藤より"伸びシロ"は大きいと思います」(前出の相撲誌編集者)
このほか、千代丸(九重部屋=前頭16枚目)と千代鳳(同=前頭12枚目)の兄弟力士にも、若貴兄弟の再来なるかという期待がかかっている。

最後の10人目には、今場所の前相撲で2連勝を飾り、5月の夏場所で序ノ口に上がる宇良(木瀬部屋)を挙げたい。関西学院大出身で、居反りや足取りなどアクロバティックな決まり手が話題の力士だ。
次世代を担う力士たちの活躍に、乞うご期待!

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