かたや、スキャンダルを糧にのぼり詰めた女王。こなた、ぶりっ子キャラでブレイクの新世代アナ。勝負の行方は?

「年々、番組の制作費が削られており、この数年で、フリーアナはギャラも活躍の場も激減しています。高島彩や西尾由佳理など、各局の元エース級でも苦戦を強いられている中にあって、数少ない勝ち組と言えるのが、この二人です」
民放関係者がこう断言するのは、元日本テレビの夏目三久(30)と元TBSの田中みな実(28)の美女フリーアナの二人。

夏目は11年1月末に日本テレビを退社後、初のレギュラー番組となった『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日系)が4年近くも高視聴率をキープ。13年には『真相報道バンキシャ』で古巣の日テレへの復帰を果たし、さらにTBS朝の情報番組『あさチャン!』のメインキャスターに就任と、まさに絶好調。

一方の田中は、昨年9月末にTBSを退社。直後の10月にフジテレビの新番組『ニュースな晩餐会(ばんさんかい)』の進行役に起用され、華々しく"他局デビュー"している。
局アナ時代からのTBSの『有吉ジャポン』『ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』の2番組も続けながら、他番組へのゲスト出演の機会も増え始めている。
「二人がすごいのは、フリーとして各局局アナのポジションを奪い取っていることですよ。要は視聴率を獲れる女、ということです」(前出の民放関係者)

現在、フリーアナのトップに君臨するのは女王・夏目。お笑い芸人でテレビ美女妄想家のユリオカ超特Q氏は、その魅力をこう語る。
「夏目さんは、日テレ時代に"コンドーム写真流出騒動"で仕事を外されるなど、地獄を見ているからこそ、今の活躍がありますよね。それまで清楚なお嬢様系アナでしたが、あの騒動で泥にまみれた反面、逆に怖いものがなくなった。何か言われても"うふふ"と笑えば、視聴者がその意味を勝手に想像してくれるようなポジションを築いたんですから、これは強いですよ」

『あさチャン!』は、視聴率こそ苦戦中だが、今年は上昇の気配だという。
「清潔感あふれる夏目のキャスターぶりは、現場の評価も高い。開始から間もなく1年、朝の顔としてのイメージも固まってきました。石原俊爾(としちか)社長も肩入れしている番組ですし、今年は企画を練って、数字を上げていきたいところです」(TBS関係者)

夏目自身の魅力もさることながら、ブレイクの陰には、所属事務所の完璧な売り出し戦略があったという。
「現在、夏目は大手芸能プロに所属していますが、業界実力者の同プロ社長が直々にスカウトしたそうです。東京外語大卒で知性が漂う彼女の素材に惚れ込み、マネジメントにも社長自身が関わってきたそうです」(芸能プロ幹部)

彼女の出世番組『怒り新党』には、同社長が直接動いてキャスティングに成功したともささやかれている。
「マツコ&有吉という二大視聴率タレントの番組アシスタント役は"おいしいポジション"ですからね。『怒り新党』の成功のあと、夏目には出演オファーが殺到しましたが、各ジャンルのレギュラーは1本と決め、決して安売りしなかった。この戦略が奏功し、どんどん商品価値が上がっていったわけです」(同幹部)

そんな夏目の現在の年収は、なんと2億円超(!)とも言われている。
「月~金の『あさチャン!』が1本60万で、年間1億5000万。『バンキシャ!』
もほぼ同額で、年間約3000万。『怒り新党』が30万で、年間1500万。深夜の『夏目と右腕』(テレ朝系)が20万で年間1000万と、レギュラーだけで2億円前後。事務所の取り分があるにせよ、日本一稼ぐフリー女子アナであることは間違いありません」(制作会社ディレクター)

コンドーム騒動以降、男性の噂が聞こえてこないが、仕事の好調さとともに"いい女ぶり"も上がる一方だ。
「バナナマンの日村勇紀は、テレビ局の廊下で夏目とすれ違ったときのことを振り返り、"おそろしいくらいキレイで、光り輝き過ぎて焦った"と言っていましたね。近づくと、自然な甘い香りが漂ってきてたまりません(笑)」(番組スタッフ)

この独走状態の夏目に戦いを挑む田中の最大の武器は、業界の誰もが認める高いタレント性だろう。
「かつて『サンデージャポン』で見せた、甘えたぶりっ子口調で"黒~い、太~い"なんて言いながらエッチな食べ方を見せた、ソーセージレポートなど、本当に見事でしたよね」(芸能レポーターの城下尊之氏)

フリーになった現在は、ぶりっ子キャラからの脱皮する過渡期だが、もともとアナウンサーとしての技量には定評があった彼女。
「今は新たな展開を模索しているようにも見えますよね。でも、ミスが少ないうえにリアクションも大きく、制作側からすれば非常に助かる存在ですよ」(城下氏)

実際、ここにきて、こんな話が聞こえてくる。
「実際、視聴率にもつながることから、今も制作サイドから、ぶりっ子キャラのリクエストは多いんですよ。4月からスタッフが総入れ替えとなってリニューアルする『ニュースな晩餐会』のコーナー限定で、あのキャラを復活させる話があります」(放送作家)

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