3月14日、北陸新幹線の長野-金沢間がいよいよ開業となった。これで、東京-金沢間が、最速2時間28分で結ばれることになり、「金沢の有名寿司店は1か月先まで予約でいっぱい」(情報誌ライター)という盛況ぶりだという。

北陸新幹線が大注目を集めた前日、新幹線ファンを喜ばせるもう一つの大きなニュースが流れた。
「日立製作所が製造する高速鉄道の新型車両が、イギリス・サウサンプトンの港に上陸したんです。日立は、老朽化したイギリスの高速鉄道の車両を更新する事業を受注。900両弱のうち76両を日本で製造し、残りをイギリス国内の工場で生産する計画で、今回上陸したのは、日本国内で生産した分の第1弾です」(全国紙経済部記者)

新型車両の最高速度201キロ。早くも4月には試験運行が開始されるというが、鉄道発祥の地イギリスで"新幹線"が走るという今回のニュースに、1964年の東海道新幹線の初営業時に運転した(新大阪-東京間)大石和太郎さんは興奮を隠せない。
「すごく誇らしい気持ちです。新幹線の底力をイギリスで見せてくれるのではないかと思いますね」

大石さんが「我々が運転していたものと最新のものは、性能に天と地ほどの差があります」と言うように、新型車両の優秀さは言うまでもないが、大石さんは新幹線の運行システムが他国と比べ圧倒的に秀でていると話してくれた。
「海外メーカーの鉄道はたまにトラブルが起こり、時刻表もルーズですよね。片や日本の運行システムは完璧で、保守作業も万全にやります。そこが高く評価されているんです」

鉄道写真家の南正時氏も、
「先日、フランス、イタリア、スペインの鉄道運転手、整備士がJR東海の三島研修センターで学んでいる姿を見たのですが、彼らはかなり驚いたようでした。というのも、彼らの国では1センチ単位で行われる線路の保守作業を、日本の新幹線はミリ単位で、しかもその日のうちに作業するんです。そうしたことが、日本の新幹線の安全神話につながっているんです」

良識ある"顧客"は、安全性度外視で最高速度を売り物にしている中国の鉄道など相手にしない。
東アジア、ヨーロッパでの受注を皮切りに世界制覇の道を進む新幹線、まさに、あっぱれだ!

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