東日本大震災以降、活発化したわが国の地殻は、山々を暴発直前まで追い込んだ。起こるな、起こるなよ、絶対に起こるな!

東日本大震災から4年が経過した。3月11日には各地で追悼が行われ、改めてその被害と悲しみの大きさを確認させられた。
実は、その震災によって、日本の地殻は今も大きな影響を受け、不安定な状況が続いている。そのため、列島では震度5以上の地震が各地で頻発。同時に、地震と密接な関係にあると言われる火山活動も活発化しているのだ。

「地震が発生すると、地盤にかかっている力が変化し、マグマの動きが活発化するとされているんです。昨年9月27日に発生し、死者57人、行方不明者6人という戦後最大の火山被害をもたらした御嶽山の噴火も、東日本大震災の影響を受けていると指摘する専門家が多くいますよ」(全国紙気象庁担当記者)

同震災との関係が疑われる11年3月12日発生の長野県北部地震(M5.9)の震源地付近には草津白根山や浅間山が、また同15日発生の静岡県東部地震(M6.4)の震源地近くには富士山、箱根山、伊豆大島など錚々たる火山があるだけに、不気味と言わざるをえない。
そこで、列島に110も存在する火山から、特に噴火が疑われる危険な山を徹底取材。それをまとめたのが、下の地図だ。

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表

気象庁は、24時間体制で観測・監視する山を「常時観測火山」とし、現在、50火山が指定されているが、なかでも「重点的に観測・研究」を行っている山が25ある。そのうち、噴火警戒レベル(表を参照)が「1」以上の山を、地図に示している。
同時に、琉球大学の木村政昭名誉教授(火山・地震学)が「差し迫った状況にある」と、警鐘を鳴らす山も掲載した。木村名誉教授は、昨年の御嶽山の噴火予想を〈2013年±4年〉とし、的中させたスペシャリストだ。
木村氏が指摘する、いつ噴火してもおかしくない危険火山は、富士山、浅間山、御嶽山、阿蘇山、霧島山、桜島、伊豆大島三原山の7つだが、その中で最も危機的状況にあるというのが、富士山だという。
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