いま、放送業界が揺れている――。
NHKの人気番組『クローズアップ現代』で"やらせ"があったと、3月19日発売の『週刊文春』で報じられたのだ。

記事によれば、問題の回は、昨年5月14日に放送された『追跡"出家詐欺"~狙われる宗教法人~』。
「番組では、多重債務者にブローカーがお寺で得度すれば、名前が変えられ、別人になれると説明するシーンが流れるんです。しかし、このブローカーは記者に頼まれ、用意された台詞を喋っただけで、自分はブローカーでもなんでもないと誌上告発したんです」(全国紙社会部記者)

それが事実だとすれば、演出の範疇を超えた"やらせ"としか言いようがない。
だが、そういった過剰演出は何もNHKに限った話ではない。実は、TBSの『新・情報7daysニュースキャスター』でも行われていたという。

土曜日のプライム枠で放送される同番組は、人気アナウンサーの安住紳一郎と、ビートたけしが司会を務める夜の報道番組で、平均視聴率は10%以上と、TBSの看板番組だ。「"やらせ疑惑"が浮上しているのは、今年2月7日に放送された"叱られたい若者が急増中"という特集コーナーでの一幕です」(TBS関係者)

その放送内容を確認すると、"叱られたい若者が集う居酒屋がある"と、新宿ゴールデン街のとあるバーが紹介される。店内の映像では、3人組の若い女性客が、バーの名物ママに説教をされているのだが……。
そのバーの常連客が怒りの声をあげる。
「番組を見ると、さもママに説教されるために若い客が店を訪れているように感じますが、女性客は、テレビ局側が事前に用意した、いわゆる"仕込み"でした。彼女らはバーに来ているのに"私たち、仕事中なんで"とウーロン茶しか飲まず、商売にならなかったとバーのスタッフも愚痴をこぼしていましたよ」

その店自体は、ママの人柄に惹かれた古くからの常連客で賑わう店で、決して若い客が多いわけではないという。
「"仕事中"ということは、もしかしたら素人ではなく、どこかの"芸能プロダクション"に所属している可能性もあります。特集の内容に沿うように、テレビ局が"欲しい画(え)"を捏造したんでしょう」(前出・関係者)

事実を報じるという報道の原則を無視した番組作りは即刻、改めてもらいたい。

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