実質所得が減少していると言われるなか、各家庭からは「家計のやりくりに苦労している」なんて声も聞こえてくる。

しかしそんななか、日本最大の貴金属関連企業として知られる田中貴金属工業が興味深い調査結果を発表した。

それは今年1月10日~12日、全国の20代~60代の女性500人を対象とした「日本に眠る貴金属に関する意識調査」。これによると、使用していない金、銀、プラチナ製品を持っている女性は82%で、成人女性の人口と掛け合わせると、国内の保有数は推定2億6700万個となる。

これを現在の貴金属リサイクル価格に換算したところ、なんと推定2兆9500億円の価値があった。日本の家庭にはおよそ3兆円の埋蔵金が眠っているというわけである。

ちなみにそのなかで、金の貴金属ジュエリーは推定1兆8114億円となり、埋蔵(?)されてからの年数は「10年以上」という回答が約4割。どうやら使わなくなったという自覚を持ちながら、売却することもなく、そのまま放っておいたってケースが多いようだ。

さらに、日本に眠る貴金属の埋蔵金はこれだけではない。実は携帯やPCのマザーボードには金や銀、プラチナが混ざっているのだ。

旧型の携帯電話には1個あたり約0.03グラムの金が含まれており、PCのマザーボード1枚には約0.1グラムの金が含まれているという。

さすがに数台ではたいした額にはならないし、抽出するのにも相当な手間暇がかかることを覚悟しなければならない。しかし塵も積もれば山となる。9000枚ものマザーボードが集まれば、1本の金の延べ棒ができてしまう。実際、そうした資源を抽出するために、すでに各家庭の使わなくなったパソコンを無料で回収している業者もあるようだ。

日本には糸井重里もビックリの埋蔵金がまだまだ眠っている。この機会に各家庭で一度探してみるのもいいかもしれない。

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