過去にイギリスで行われた調査では、ネットで購入された100件のサンプルのうち、90件で細菌の増殖が認められたという。つまりこれは不十分な殺菌や、不適切な保存がされていたということである。また、違法ドラッグが混ざった母乳や、牛乳で薄められたものもあったというから安全もクソもあったものではない。

見知らぬ女性の母乳が必要ということは、それ相応の覚悟があってのこと。だが、民間の母乳バンクを利用するにはあまりにもリスクが大きい。
国内にも昭和大学など、きちんと管理をした母乳バンクへの取り組みが進んでいる。民間母乳バンクに対しての、政府による徹底した規制が必要であると、専門家は警鐘を鳴らしている。

さらに注目したいのは、こうした民間の母乳バンクのサイト内で、「売ります」「買います」のなかに「男性に母乳を売ります」という書き込みが目立つということ。
どういうこと? と頭を傾げる話ではあるが、どうやらマッチョ界に空前の母乳ブームが訪れているらしい。
栄養価に優れ、乳児のカラダを大きく育てる母乳は、当然筋肉にも効果的だとされ、プロテイン代わりに愛飲するボディビルダーやウエイトリフティング選手が増えているのだとか。

いくらマッチョになるためとはいえ、練習後に顔も知らぬ女性の母乳をゴクゴクと……。何やら信じられないような話ではあるが、むしろ“顔も知らない女性の母乳”だから興奮するという「母乳フェチ」も世の中には少なからずいるというし、需要があってこそ始まったサービスであるのかも知れない。

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