中国発「パンデミック」の危機

殺虫剤の素とは恐れ入るが、調味料『X』がよく使われるのが、中国で「紅焼肉(ホンシャオロウ)」と呼ばれる人気料理。日本では「豚の角煮」として知られる。
「南京市内の某人気店のコックが、"『X』を使うと客が病みつきになるが、オレたちは絶対に食べない"と、地元メディアに明かしています」(前出の記者)

食堂だけではなく、喫茶店も危ないという。
「中国茶にせき止めシロップを入れて、まろやかさを売りにしている店もあるそうです」(前同)
ある種のせき止めシロップに含まれる成分には強い依存性があり、薬物厚生施設に入居する重症者も存在する。

ああ恐ろしい……。こうした現状を知れば知るほど、"もう怖くて中国の食堂には行けない!"と思うのが当然だ。それでなくても、カドミウム汚染米や地溝油(下水を精製したドブ油)の氾濫(はんらん)で、中国の食のイメージは地に落ちた感がある。

特に地方の食堂では、カドミウム米や地溝油に加え、川の水をくんで調理することもあるという。中国全省を踏破した評論家の宮崎正弘氏は、「現地で何度も腹を壊した」と述懐する。
「防衛策として、中国の地方へ取材に行くときには、必ず日本からビスケットを持参しています。都市部でも日系のコンビニでおにぎりを買うか、日本人が経営するそば屋で食事するか。中国人の富裕層も、自国産食材を信用せず、少々高くても日本や欧州からの輸入食材を買いあさっているのが実情です」

ずさんな衛生管理、汚染食材、さらにはクスリ漬け食堂まで……すさまじいレベルに達した中国の"食のクライシス"。ただ、本当に怖いのは以下の事例だ。
「中国では、家畜や養殖魚のエサに大量の抗生物質を投与するのが一般的です。こうして出荷された食肉を口にした人も、抗生物質を摂取したことになるんです」(厚労省関係者)

ご存じのように、抗生物質を乱用すると、これが効かない多剤耐性菌が増えるとされている。WHO(世界保健機関)をはじめ多くの研究機関が、「近く多剤耐性菌のパンデミック(爆発的な感染)が発生する」と繰り返し警告していることが事態の深刻さを物語る。
「WHOなどの研究機関はパンデミックの元凶を作っているのは中国だと考えています。多剤耐性菌が爆発すれば、世界中で数百万~数千万の人々が犠牲になることが予想されていますから、中国は現状を改めるべきです」

出される料理も、使われている食材もクスリ漬け。中国に"つけるクスリ"はないのか……。

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